本日の一品

なくした財布やカギが見つかる「TrackR bravo」

Bluetoothトラッカーの「TrackR bravo」

 「TrackR bravo」は、財布やカギにつけておく、タグのようなデバイスだ。スマートフォンとBluetoothで接続し、切断されると音が鳴る仕組み。「クラウドGPS」と呼ばれる機能も搭載しており、周囲にいるTrackRユーザーのスマートフォン経由で、大体の位置情報を表示してくれる。

 米国ではすでに販売が開始されていたが、日本でも、ソフトバンクのクラウドファンディングサイト「+Style」が販売を開始した。価格は、1個3229円。2個セットで5389円だ。アプリはiPhoneとAndroidの両対応で、日本語化もされているため、特に難しい設定は不要。画面の指示に従っていくだけで、セットアップが完了する。

アプリに表示された指示に従っていくだけで、簡単にセットアップできた

 厚さが約3.5mmで、直径は約31mm。財布の中に収まるサイズ感で、キーホルダーにつけられるような穴も開いている。筆者はあまりモノをなくすタイプではないが、事務所のカードキーを入れている財布を家に置き忘れてしまうことが多々あるため、TrackR bravoを入れてみた。

3.5mmと薄型で、財布にも収まる。キーホルダーにつけるための穴も開いている

 試しに、あえて財布を置きっぱなしにしたまま、外に出ようとしたところ、きちんとスマートフォンから音が鳴った。切断されるおおよその直線距離は30メートルだが、扉などの遮蔽物があると、その距離はもう少し短くなる印象だ。これなら財布を持たずに外出してしまったときに、気づくことができる。

 スマートフォン側からTrackR bravoをコントロールして、音を鳴らすことも可能だ。この機能は、家の中で財布をどこに置いたか分からなくなった際に便利だ。Bluetoothの機能を使って、大体の距離感も測定してくれる。財布に近づいているかどうかが、一目で分かるというわけだ。ただし、音の大きさは最大92デシベルとやや小さめ。少し離れた場所にあるようなときは、耳を澄まさなければ聞こえないかもしれない点には注意が必要となる。

TrackR bravoとスマートフォンのどちらから音を鳴らすかも設定できる
Bluetoothの情報を使い、おおよその距離も表示される

 逆にスマートフォンを見失ってしまったときも、TrackR bravoのボタンを押せば音が鳴る。ベッドでスマートフォンを使いながらそのまま寝てしまい、起きたら見当たらないというときや、バッグに入れっぱなしにして忘れてしまったというようなときなどに、役立ちそうな機能だ。

 ただ、TrackR bravo側の音が鳴らなかったり、逆にBluetoothが切断されたのか、TrackR bravoが近くにあるのにも関わらずスマートフォンが鳴ってしまったりすることが何度かあった。特に前者は、家の中でなくしたものを探すにあたっては致命的なので、ぜひ改善してほしい。

クラウドGPSの機能は、まだ発展途上といったところ

 売りとなっているクラウドGPSは、TrackR bravoをつけた財布やカギ、バッグなどを出先で置き忘れたときに、位置を検索できる機能だ。TrackR bravo自体にはBluetooth以外の通信機能はないため、登録してある他のユーザーのスマートフォンを経由し、大体の位置が分かるという仕組みだ。つまり、ユーザーが増えれば、それだけ精度が上がることになる。

 日本ではまだ正式に販売されていないこともあって、こちらの精度はイマイチ。輸入されたと思われる製品を使っている人がいるためか、クラウドGPS自体は機能しているが、細かな場所までは特定できない。この機能は、+Styleで販売される製品が出回れば、もっと使えるようになるかもしれない。その意味で、この製品が真価を発揮するのは、もう少し時間がかかりそうだ。

 バッテリー持ちは公称で約1年で、ボタン型電池を使用しているため、ユーザーが自ら交換することができる。使い始めてからまだ間もないため、バッテリーが切れる気配はまったくないが、実際にどのくらい持つのかはもう少し試してみたい。

すでに稼働しているTrackRもあるようだが、米国と比べると密度は低い
製品名販売元参考価格
TrackR bravoベルパーク3229円