本日の一品

大人もハマれる子供向け教材、レゴの新しい形「レゴ WeDo 2.0」

 35年前、というと歳が完全にバレるわけだけれど、その当時レゴブロックは筆者にとって高嶺の花のような存在だった。実際に値段がどれくらい違ったのかは分からないが、レゴが欲しいと言っても親が買ってきたのはダイヤブロック。幼稚園でもダイヤブロックが幅を利かせており、隣の組の子と貴重なブロックを奪い合う熱い戦いを日々繰り広げていた。

 結局子供の頃にレゴで遊ぶ機会はほとんどなく、時は流れて幾年月、自分に子供ができ、今度は親の立場でレゴブロックと向き合うことになった。レゴはどんどん進化している、という話は聞いていたが、なるほど、おもちゃ屋さんで見かけるレゴの種類はたしかに膨大だ。あまりに膨大すぎて子供にどれを買っていけばいいのか分からない。

子供のプログラミングの学習に最適な「レゴ WeDo 2.0 for home by アフレル」

 そして、ついにはスマートデバイスとつながってプログラミングを学べる「レゴ WeDo2.0」なんていう子供向け教材用のセット製品まで登場した。なんだこれは!? 子供にはもったいないくらいの面白そうなガジェットではないか! どうやら小学生以上が対象みたいだし、3歳の我が子にはまだ早い。わるいけど、お父さんが先に使わせてもらうぞ。

 そんなわけで「レゴ WeDo 2.0 for home by アフレル」。これには、おなじみのレゴと共通の規格を採用したさまざまな形状のブロックに、タイヤ、電池ケース、モーター、さらには近接センサーやチルトセンサーまで含まれている。Android端末やiPad、Windows/Mac、ChromebookとBluetooth接続して、ワイヤレスでコントロールもできるという、IoT的(正確にはインターネットにつながらないので、あくまでも“IoT的”)なガジェットとなっている。

ケースに収められたパーツ類
単純なブロックから使いどころを想像しにくいブロックまで、大量にある
ゴムタイヤもあるので、クルマのようなものも作れるだろう
単三形2本を入れて使う電池ケース。Bluetoothインターフェイスも内蔵している

 Bluetooth(BLE)インターフェイスを備えた電池ケースをコアとして用い、そこに必要に応じてセンサーやモーターをケーブル接続。その他のブロックも組み合わせて自由に形作り、専用のアプリを介してワイヤレスで制御する。専用アプリの真っ白なキャンバスに、あらかじめ用意された動作命令となる各種要素を配置していくことで、組み立てたブロック(モーターやセンサー類)をコントロールする仕組みだ。

左がチルトセンサー、右が近接センサー
電池ケースと接続したモーター
サンプルの「しゃくとりくん」を組み立て始めて10分

 もうちょっと具体的に言うと、最初に再生(実行)ボタンだけが配置されているので、その横に“モーターの回転速度”や“モーターの回転方向”を決めるブロック、近接センサーで認識するブロック、それぞれの動作要素の繰り返し回数や継続時間を決めるブロックなどをつなげる。再生ボタンを押せば、そのブロックの配置順に沿って命令が実行され、実際にモーターやセンサーが動くというわけ。

 3種類のサンプルの組み立てマニュアルが同梱されているので、まずは何を作ったらいいのか分からない、という場合でも大丈夫。筆者はひとまず「しゃくとりくん」という、前後に伸び縮みしたり、プロペラみたいなのを回転させながら前進し、近接センサーで停止させたり後退させたりもできるサンプルに挑戦。全て組み立て終えるのに1時間くらいかかり、さらに専用アプリで最初のプログラムを作るのに5分ほどかけて、動かすことに成功した。

「しゃくとりくん」の第一形態。モーターにより前進・後退できる。ここまでで40分くらい
最終第三形態。近接センサーと触覚、プロペラを装着。モーターを回すと前後に伸縮するように動いて進む
iPadアプリの画面
さまざまな役割をもつブロックを横につなげて動作を決めていく

 組み立てにはわりと時間がかかってしまったが、プログラムの作成方法は理解するのに苦労することはなく、考えた通りの動きを簡単に実現できた。これならおそらく小学生でも、大きくつまづくことなくトライ&エラーを繰り返しながらプログラミングの基礎を学べるに違いない。

 作り込もうと思えばいくらでも深掘りできるので、大人も間違いなくハマれるだろう。次は子供に負けない発想力をなんとか発揮して、父親の威厳を保てる完成度の高いオリジナルのブロック型ロボットを作り、我が子相手に見せびらかそうと考えているが、果たして……。

製品名販売元購入価格
レゴ WeDo 2.0 for home by アフレルアフレル2万9700円(税込)