みんなのケータイ

 子供にモバイルバッテリーを貸していたんです。それもPowerIQ対応の新しいヤツを。が、子供に一度貸すと返ってこないんですよねぇ。まぁ、返せと言わない私も悪いんですが。ただ、モバイルバッテリーがないと、やっぱり不便です。

 筆者のカバンの中には、ほぼ常時、

・スマートフォン(今使っているのはHUAWEI GR5)
・Bluetoothヘッドホン(QCY QC7)
・デジカメ(OLYMPUS STYLUS SH-2)

といったデジタルグッズが入ってて、さらに、たとえば読書したいときにはKindle Fireが、外で原稿を執筆したいときには2in1 PC(ASUS TransBook T90CHI-3775)が加わることさえあります。

 筆者はズボラで、ヘッドホンやデジカメがバッグの中に放置されがち、いざ使いたいというときにバッテリーがなくて困るケースが多い、というような事情もありますが、これらガジェットのいずれももUSB充電で使うデジモノであることを考えると、何らかのモバイル電源を持っていた方が何かと助かるのだ、というのは理解できるでしょう。

 というわけで、モバイルバッテリーの代わりを買おうと何かネタになるものを探していたのですが、今回はこれを買ってみました。5000mAhの大容量バッテリーを搭載し、モバイルバッテリーのように他のデバイスにも給電できるスマートフォン、ASUS製「ZenFone Max」です。

今回、専用OTGケーブルを使って自身のバッテリーから他の機種に給電できる「ZenFone Max」を購入。なかなか戻ってこないモバイルバッテリー代わりに使ってみたいと考えた
このUSBコネクターから電源を取ることができる。腹を空かせたUSB機器たちをきちんと充電できるのか

 正直、今年に入って3カ月余りなのに、スマートフォンだけで購入3台目というのはちょっと多すぎかな、と思わなくもなかったのですが、いいんです、お値段おおよそ3万円で買えるわけですし。10万円を超える最近のiPhoneなんかを買うことを考えれば、3台買ってもまだ余る(!)程度の金額ですよ。

ZenFone Maxからの電力を使ってBluetoothヘッドホンを充電してみる。モバイルバッテリーを使うときに比べてかなり時間を要するが、ほぼ満充電にできた。音を鳴らしながら充電することも可能。ワイヤレスの意味はなくなってしまうけど……

 で、このZenFone Max、専用のOTGケーブルを本体に挿し、そこに充電したい機器のUSBケーブルをつなぐことで、そのデバイスに充電をすることができます。バッテリーの小さなBluetoothヘッドホンの充電などはかなり余裕で(とはいえPowerIQ搭載のモバイルバッテリーに比べると倍くらい時間がかかってしまうものの)完了できます。

 ただ、つい先日まで、スマートフォンを充電する機会にはめぐまれなかったのですよね。というのも、メイン機として使っているHUAWEI GR5というスマートフォン、バッテリー保ちに関してはかなり優秀で、1日ヘビーに使っても電池が底を突かないんですよね。が、先日、前の日に充電し忘れ、GR5がバッテリー残り12%というところまで来たので、やっとMaxをスマートフォンのバッテリーとして使ってみました。

前日に充電を忘れ、外出先でバッテリー残り12%になったGR5をZenFone Maxの電力で充電してみた。LINEでメッセージやりとりしつつの充電のせいか、それとも供給電力が少ないのか、なかななバッテリーゲージは上がらない

 うむ、確かにほぼ満充電のMaxから、GR5やBluetoothヘッドホンに充電ができるのですが、供給電力が少ないのか、筆者の体感が以前使っていたPowerIQ搭載モバイルバッテリーの充電と比べると非常に心細く感じます。

 具体的にいうと、ヘッドホンへの充電の場合、満充電にかかる時間がPowerIQの3倍程度かかりますし、GR5への充電は、アイコンは充電モードに入ったと表示されているのですが、なかなかパーセンテージが増えません。

 要件があったため、充電しながらLINEでメッセージをやりとりするという使用法になってしまったことに問題があるのだろうとは思いますが、30分充電してバッテリーゲージは数パーセントしか上がっていないのです。モバイルバッテリーとして常用するには、ちょっと物足りない感じがします。

 実際にどの程度の電流を流せているのか、改めてUSB電流計を使って確認してみたいと思いますが、基本的にはモバイルバッテリー代わりではなく、本当に非常用のバッテリーと思っていた方がいいのかもしませんね。

 とはいえ、このZenFone Max、筆者個人的にはモバイルバッテリーとしてではなく「ZenFone」として、この端末を気に入ってきました。その辺の話は次回以降に。