みんなのケータイ

 スマートフォン、タブレット、モバイルルーターなどを電話回線を契約していると面倒なのが、定期契約(いわゆる「2年縛り」)の契約期間が満了した後、契約解除に伴う解除料金が発生しない「更新月」の管理。

 携帯電話各社の定期契約は、契約期間満了後の「更新月」に解約手続を行わない場合、およそ1万円の解除料(違約金)を支払う必要があるため、契約期間満了後に解約やMNPで他社への乗換などを考えている場合、更新月がいつなのかを意識する必要がありました。

 複数の電話回線を契約していると更新月の管理は面倒で、筆者は本来は解約予定であった電話回線を、更新月を過ぎてから泣く泣く解除料を支払いすることがこれまでに何度かありました。

筆者のスマートフォンに届いた更新月に関する通知

 そんな中で、先日筆者が利用しているドコモのスマートフォン宛に「更新月」を知らせる通知がSMSにて届きました。

 更新月を知らせる通知をSMSで受信したのは今回が初めてで、SMSによる通知の内容には2年契約の満了タイミングだけでなく、更新月に関する説明も非常にわかりやすく記載されていました。

更新月および解除料に関する親切な説明。更新月は2カ月間に延長されている

 SMSで通知された内容にも記載がある通り、ドコモでは2016年2月以降に定期契約の契約満了を迎える利用者を対象に、更新月を1カ月間から2カ月へと延長、以前と比べて「解除料が発生しない期間」が長くなっています(関連記事)。

 更新月・解除料に関する説明をSMSで通知するだけでなく、解除料が発生しない期間が延長されたことで、本来は解約や乗換を予定していたにも関わらず、利用者側の勘違いによって解除料が発生してしまうことを防ぐ有効な手段と言えるでしょう。

 一連の対応は総務省主催の「利用者視点からのサービス検証タスクフォース」による提言に基づき対応が行われています。総務省や一部の有識者により開催された「タスクフォース」では、利用者にとって有益とは言えない対策が取られることが多かったように感じていますが、定期契約期間の満了に関する通知と、更新月の延長については利用者視点では歓迎すべき改善と言えるでしょう。

 サービスを提供する事業者が定期契約の満了に関して適切な情報提供を行い、利用者がサービス内容に満足した上で契約更新をする・しないを判断できるという意味では「本来あるべき契約更新」の形に近づいたように思います。