みんなのケータイ

 筆者のZenFone 2が、PCとのUSB接続がブチブチ切れてしまうために修理に送ったけれど「現象再現せず」で戻ってきてしまったというお話を、以前このコーナーで書かせていただきました。今どうなっているかというと、相変わらずこの症状のために、複数の音楽ファイルや写真、動画データのUSB経由のPCからのデータ転送ができないままだったりします。

LINEがFacebookが何度も再起動していると警告するClean Master。しかし、筆者はどうもこのアプリが信じられなくて……

 転送をしてみると、たまにZenFone 2にプリインストールされている「Clean Master」というアプリが「問題が検出されました!」などと言って、「LINE」や「Facebook」の名を挙げたりするので、もしかすると、これが原因なのかな、とも思うのですが……。

 でも、LINEやFacebookを止めるわけにいかないし、そもそもこんなポピュラーなアプリなら他の人にも同じような症状が出て改善されるだろうしなぁ、と逡巡してしまっております。どちらかというと、このClean Masterというアプリの方が、どこまで信じて良いんだろうか、という気もしています。

 というのも、そもそもZenFone 2は同じくプリインストールで「自動機能マネージャ」という、挙動の怪しいアプリを止めたり、メモリ解放したりという機能を備えているのです。そこに機能がバッティングするようなアプリがインストールされていて、1台のスマートフォンで動いているっていうのは、そもそもいいんだろうか? ちゃんと正常に機能しているのだろうか? という素朴な疑問も湧いてきていたりもするのです。

 そう思うんなら、Clean Masterをアンインストールしてみればいいじゃん? と言われる気もするのですが、現在は、これを「まぁ、いいか」と放置してしてしまっている状況だったりします。

 筆者が、こんな投げやり、かついい加減な態度になってしまったのは、2つの理由からです。

 1つめは、「PCとのファイル転送にWi-Fiを使えばいい」という回避策を知ったせい。

 Wi-Fiファイル転送というのは、6月に本コーナーで編集部スタッフの石井さんが書かれている「ASUS Share Link」のことです。筆者もこの記事を参考にして、母艦となるWindows PCとShare Linkで何度かファイルを転送してみたんですが、非常にいいですね、これ。本当に、どんなファイルでもドラッグ&ドロップ一発で、Wi-Fiを使ってZenFone 2に送れます。その上、転送は高速だし、わざわざUSBケーブルでつなぐ手間もいりません。

 これでいいじゃん。ていうか、むしろ、初めからこっち使えばよかったじゃん俺、というわけでありまして。いやはや、読むべきモノは、他人の記事です(苦笑)。

 それと、もう1つの理由としては、そもそも音楽や写真に関しては、クラウドサービスをよく使うようになってしまったため、そもそもファイル転送という操作をしなくなってしまったから、というのもあります。

 今年は、いろいろな定額制音楽配信サービスがサービス開始しました。筆者も「LINE MUSIC」、「AWA」、そして「Google Play Music」を試してみました。このうち、「Google Play Music」が非常に私の使い方にマッチした仕様になっていまして、9月のサービス開始以来、愛用するようになりました。

 具体的にどこがいいかというと、Google Play Musicは、定額配信されている曲だけでなく、PCに入っている曲も、クラウドを使って、同じようにプレイリストに入れて聴くことができるんですね。しかも、プレイリストは、PC・スマートフォンで共用され、一度クラウドにアップロードした曲はPC・スマートフォン、どちらでも聴くことができます。

 3500万曲の音楽データが配信されているというGoogle Play Musicなのですが、筆者が主に聴く邦楽やアニソンに関しては、これぞ聞きたい! という曲はだいたい配信していません。これは、日本のレコードレーベルに定額配信には曲を卸さないというポリシーを持つところがあるせいだと思うのですが、たとえば、BABYMETALやセカオワなどが所属するトイズファクトリーや、多くのアニソンを演奏しているfripsideの所属するNBCユニバーサル・エンターテイメントジャパンなどがそれに当たります。これらのレーベルの曲はGoogle Play Musicに限らず、どの定額配信サービスでも配信されていないのです。

 しかし、そんな曲もGoogle Play Musicなら、CDを買ってきてPCでリッピングしたり、音楽データ販売サイトから曲データを購入して、クラウドにアップロードしてしまえば、Google Play Musicから配信曲とそうでない曲とまぜこぜにしたプレイリストを作って、同じように聴くことができてしまうのです。しかも、一度クラウドにアップロードすれば、同じ曲をPCでも、スマートフォンでも、あるいはタブレットでも聴くことができます。

筆者がGoogle Play Musicに作ったプレイリストの一例。定額配信の曲、販売サイトで購入した曲が同じプレイリストに同居している。もちろん、通して聴いても違和感などは感じない

 写真は筆者のプレイリストの一例ですが、ここに表示されている曲では、「僕の言葉ではない これは僕達の言葉」「ラピスラズリ」「Skyreach」はGoogle Play Musicで定額配信されている曲、「Hey World」はOTOTOYで、それ以外はmoraで購入した曲だったりします。

 さらに、Google Play Musicの良いところは、クラウドに音楽データをアップロードするのも非常に楽チンである、という点です。というのも、PCの「ミュージック」フォルダにあるものは全部自動でクラウドにアップロードする、というような設定ができてしまうのです。これをしておくと、音楽データならば.mp3だろうが、.m4a(AAC)だろうが、ハイレゾの.flacファイルさえも何も考えずにPCに置いておくだけで、(320kbpsのMP3に変換されてしまうものの)その曲を自動的にスマートフォンでも聴けるようになるのです。

 ついでに言えば、最近筆者がよく使っている音楽データ販売サイト「mora」から曲データを購入する場合、「moraダウンローダー」設定で、購入した音楽のダウンロード先をPCの「ミュージック」フォルダに指定することができます。これをするとmoraで購入した曲はPCの「ミュージック」を経由して「Google Play Music」のクラウド保存先まで、まさに一気通貫でアップロードされてしまいます。利用者は、ホントに「購入」ボタンと「ダウンロード」ボタンのクリック、それにサイトから落ちてくるmoraファイルを一個「開く」以外に何もすることがありません。

 PC上で曲をポチれば、何にもしないでそのまま寝てしまっても、翌朝電車に乗ってスマートフォンの「Google Play Musicプレイヤー」の画面を見たら「最近アップロードした曲」にもうポチった曲が入っていて聞くことができるんです。もう、こんな楽な環境が整ったら、イチイチUSBで音楽データの転送なんてやってられません。

Google Play Musicの設定で、PCの「ミュージック」に追加した曲をを自動的にアップロードする設定にする。それと「moraダウンローダー」のダウンロードフォルダをミュージックフォルダにする。これで、ぐーたらにZenFone 2へ音楽を転送できるようになる
スマートフォンのGoogle Play Musicを開いて「最近追加」をみると、買った曲が入っている

 転送というと、逆にZenFone 2で写した写真のPCへの転送に関しても、これも今年容量無制限サービスが始まった「Googleフォト」に自動転送するように設定したので、同様に、快適な環境となってしまっております。

 以上のように、“ぐーたら”で済んでしまう便利な「クラウド音楽&写真環境」を手に入れてしまったために、筆者は、ファイルのUSB転送に関してはどうでもよくなってしまい、障害に関しても放置を決め込むことにしてしまったのでした。いや、もう人間って一度堕落するとダメですね。