みんなのケータイ
台湾で4G LTE使い放題のプリペイドSIMを使う
島田純
(2015/3/19 06:00)
台湾で4G LTE対応のプリペイドSIMカード第1弾となったのは台灣大哥大(台湾モバイル)で、2014年9月1日より提供が開始されています。台湾モバイルの4G LTE対応プリペイドSIMに関しては過去の記事にて紹介しました。その後、亞太電信および遠傳電信の2社が4G LTE対応のプリペイドSIMカードの提供を開始したため、2015年3月8日時点で台湾では3社のプリペイドSIMカードを購入することが可能となっています。
今回は「亞太電信」のプリペイドSIMカードについてご紹介します。亞太電信のプリペイドSIMカードは、台北の玄関口である桃園空港の第2ターミナルの入国審査場に新設されたカウンターにて販売されています。
亞太電信の4G LTE対応SIMカードの最大のメリットは「容量制限が無く使える」という点です。現在、台湾で販売されている4G LTE対応のプリペイドSIMカードのうち、通信量制限の無いプリペイドSIMカードは亞太電信のみ。通信量が多いユーザーでも安心して利用することができます。
空港カウンターにて販売されているプランは、4日間プランが250台湾ドル(約950円)と短期間で比較的安いものから、30日間プランが1500台湾ドル(約5500円)まで、幅広いプランを選択することができます。
亞太電信は台湾の中でも契約者数の少ない通信事業者ですが、同社の販売するプリペイドSIMは実質的に台湾モバイルのLTEネットワークを利用しているため、LTEが利用可能なエリアは広く、通信量制限が無い点とあわせて、非常に実用性の高いプリペイドSIMカードです。加えて「空港でカンタンに買える」というのも旅行者視点では嬉しいポイントです。
デメリットとしては、桃園空港内の第2ターミナルのみでの販売となっており、入手可能な場所が限定されることと、4G LTE対応SIMカードについては音声通話やSMSに非対応となっている点です。
亞太電信の4G LTE対応プリペイドSIMでは、条件が良ければ下り通信速度が90Mbpsを超えることもありました。通信速度のトップスピードが速いことはもちろん快適なのですが、地下鉄を含めて4G LTEが利用可能なことや、混雑地域でも通信速度が極端に落ちることが少ないという点も、通信に関するストレスを感じにくい理由と言えます。
亞太電信のプリペイドSIMでデータ通信を行うためのAPNは「gtnet」ユーザー名とパスワードは空白で問題ありません。また、テザリングの利用も可能なため、スマートフォンをタブレットやノートパソコンから接続するための回線として利用することもできます。
台湾のモバイルインターネットは、スマートフォンユーザーが増加したためか、3Gの通信速度が以前と比べて低下しており、混雑している時間帯や場所によってはデータ通信が切断されたり、通信速度が出にくくなることも増えていますので、容量無制限の4G LTE対応プリペイドSIMカードは貴重な通信手段と言えます。
なお、亞太電信のLTEの周波数帯は1800MHz帯(Band 3)と700MHz帯(Band 28)となっており、保有している帯域幅の関係から700MHz帯(Band 28)の方が通信速度が出やすくなっています。このため、亞太電信のプリペイドSIMで4G LTEを利用する場合は1800MHz帯だけでなく、700MHz帯(Band 28)に対応する機種を利用することを推奨します。