テザリング対応、Android 4.0.4になったGALAXY NEXUS

2012年6月14日 06:00
(太田亮三)

 「GALAXY NEXUS SC-04D」がソフトウェア更新によりテザリングに対応した。2011年末の端末の発表当初からテザリングへの対応が謳われていたが、実に半年後の対応となった。筆者の使っている「GALAXY NEXUS SC-04D」では、6月10日に更新の通知を受信し、さっそく適用した。

 ソフトウェア更新を適用してみると、Androidのバージョンが「4.0.2」から「4.0.4」にバージョンアップしていた。4.0.4はグローバルのGALAXY NEXUSなどにも提供されている最新のバージョンだ。


アップデートの通知アップデート後はAndroid 4.0.4になった

 

 4.0.x系では、4.0.3でAPIレベルが15になるなどソフトウェア内部では小さくない変更があり、開発者向けのAPIなども追加されている。その次に公開された4.0.4は、メンテナンスアップデートとして不具合の修正や一部機能の改善という位置付けだ。「GALAXY NEXUS SC-04D」はこれまで4.0.2だったので、今回のバージョンアップにより、4.0.3の比較的大きめの変更を経たことになる。実際に操作していると、一部の動作速度の向上のほか、画面輝度の自動調整が柔軟になった様子だ。

 描画関連で変更があったためか、以前紹介した、通知エリアに「SwitchPro Widget」のウィジェットを表示する(気に入っていた)方法に異変が生じた。これまではスタイルが「背景無し」という設定でボタンの背景が黒く表示されていたのだが、4.0.4にしたらここにカーペットみたいな柄のグレーな背景が表示されるようになってしまった。スタイルを「カスタム」にし、背景を黒に指定して、事無きを得た。目についた問題はこれぐらいで、インストール済みだったアプリはすべて問題無く動き、ひとまず今後の利用に問題はなさそうだ。

 ただし、OSのバージョンを厳密に判定しているアプリやサービスには注意が必要だ。動作確認済みの機種に「GALAXY NEXUS SC-04D」と書かれていても、OSのバージョンが4.0.4になったことで一時的に動作対象外になっている場合がある。筆者の場合、4.0.4にバージョンアップ後、(狙ってやったわけではないのだが)とあるオンラインゲームをダウンロードし遊ぼうとしたところ、対象機種ではないという旨のメッセージが出て、遊べなかった。筆者はこれからプレイを始めるところなので大きな問題ではないのだが、プレイ途中のユーザーには問題だろう。

 筆者は、バージョンアップ後に確認するまで、4.0.4になるとは思っていなかった。ドコモのソフトウェア更新の案内ではベースバンドバージョンについて更新後のバージョン表記が案内されているが、(3桁目とはいえ)OSがバージョンアップすることについて何も触れられていなかったのは不親切だと感じた。

 さて、表向きには(?)主要な機能追加であるテザリング機能だが、Wi-FiテザリングおよびUSBテザリングともに動作した。ドコモのスマートフォンにおけるテザリングの利用はspモード契約が必須となっており、spモードはプライベートアドレスで運用されているため、VPNなどグローバルIPアドレスが必要なサービスが利用できない点は留意する必要がある。筆者としては、取材先などでノートパソコンと組み合わせてUSBテザリングを使いたいと思うことが何度かあったので、テザリング対応はありがたい部分だ。


アップデート前の「無線とネットワーク」の設定項目アップデート後に「テザリングとポータブルアクセスポイント」が追加された。細かいところでは、チェックボックスに入るチェックマークの色が緑色から水色に変更されているUSBケーブルでパソコンと接続すると、上段の「USBテザリング」も選択できるようになる。Wi-Fiテザリングにももちろん対応
Wi-FiテザリングではSSIDなどを任意に設定できるテザリングに関するヘルプテキスト