DIGNOをジョギングのお供に

2012年6月7日 06:00
(日沼諭史)

 ジョギングのときは、何も身につけないほうがいいに決まっている。もちろん服は着るが、デカい財布なんてもってのほか。小銭をじゃらつかせながら走るのも嫌だし、紙幣が汗でしっとりしてしまったら切なくなる。腕時計は、はめているだけで左右のバランスが崩れそう。自宅の鍵ですら走っている途中で落としそうに感じてなんだか怖い。だから、スマートフォンというある意味重量級のデバイスを持って走るなんてありえない、と思っていた。

 そう思いながらも、週に数回程度のペースで近所をジョギングしている筆者。今日はけっこういいペースで走れたんじゃね、と思うときもあれば、最初から飛ばし過ぎて後半グダグダ……なんていうときもあったりして、走り終わった後にそのときのジョギングの内容を客観的に振り返ることができると面白いんだろうな、とはずっと感じていた。Androidにはフリーでも高機能なフィットネス向けアプリがたくさんあるので、これを使わない手はない。せっかくの防水、防塵のDIGNOだ。汗までしっかり防ぐ、というものじゃないにしても、試しにポケットに入れてデータを取ってみるくらいなら大丈夫だろうと思って、とにかくチャレンジしてみた。

ポケットにタオルと一緒に突っ込んで……走る!

 試したのは「CardioTrainer」。ジョギングだけでなく、ウォーキングや室内ランニング、サイクリング、ダンスやボクシングなど、さまざまな運動の管理とカロリー消費の統計を取ることができるアプリだ。もちろん端末のGPSを利用して、走行した軌跡を記録することも可能。Polarの心拍計(別売)とBluetoothで連携すれば、心拍数まで計測できるというスグレモノだ。

 この「CardioTrainer」を起動して、さっそくジョギング開始。DIGNOはとりあえずハーフパンツのポケットに入れた。ポケットにDIGNOのみだと当然ながら走行中の上下動で暴れてしまうのだが、汗拭きタオルを一緒にぎゅうぎゅう押し込むと全く気にならない。DIGNOを入れた側の足だけが疲れてしまわないか心配だったものの、特に足がだるくなるということもなかった。約7kmを37分という、ゆっくりしたペースだったからかもしれない。GPSによる位置情報もしっかり取れているようだ。

 たしかに、走る前にわざわざアプリを操作する、というのは面倒なところもある。自分を含め、できるだけ身軽にして走りたい人も多いはず。それでも、今までほとんど自分のペースがわからなかったのが、タイムや平均速度、正確な走行距離まできっちり把握できるようになるのはうれしいものだ。もし今後何らかのマラソン大会に出ることがあっても(ないとは思うけれど)、自分のペースを日頃から把握しておくのはたぶん重要だろう。けっこう走れている、と自分では思っていても、データを見れば途中棄権レベルだった、ということもある。

ポケットの中でも走行軌跡がきれいに取得できた細かい誤差はもちろんあるが、歩道橋の上り下りも判別できる精度
ペースはグラフで把握。信号で止まった時以外はだいたい同じようなペースで走れているみたいこれだけ頑張って走っても「梨5個分」とは……

 防水端末であれば、ポケットの中で多少の汗にさらされるくらいであれば大丈夫そうだとはいえ、本気で続けるならランニング用のアームウォレットを入手して、それにスマートフォンを入れて思う存分走りたいところ。DIGNOはおサイフケータイ機能もあるので、モバイルSuicaを利用すれば途中のコンビニなどで水分補給もお手軽、という利点もある。あと、走っているときにシャッターチャンスに遭遇したら、すぐに写真を撮れるのもうれしい。ペースを乱してまで撮るのはあまりおすすめできないけれども……。