待望のREGZA Phone 2.2アップデートの使い勝手をチェック

2011年6月3日 06:00
(甲斐祐樹)

 Android 2.3対応スマートフォン夏モデル発表ラッシュだった5月中旬、Android 2.1だったREGZA Phoneユーザーにもやっと嬉しい2.2アップデート時期の発表がありました。

 今回のバージョンアップではOSそのもののアップデートも含めて、Flash対応やワンセグの録画予約、新フォントの追加などかなり多くの機能が搭載されました。アップデート内容は公式サイトで詳しく紹介されていますが、今回はカタログで謳われている目玉機能よりも、アップデートから2週間ほど使ってみて感じた機能改善や使い勝手をご紹介します。

メール作成でGmailのアカウントを変更できるように

 今回のアップデートで一番期待していたのがGmailの機能拡充。2.1では、ギャラリーから画像を選んでメールを送りたいとき、複数のメールアカウントを設定していると直前に開いていたメールアカウントに画像が添付され、好きなメールカウントを選んで添付することができませんでしたが、今回のアップデートではどのメールアカウントで送るかをメール作成画面から変更できるようになりました。カメラで撮影した画像をすぐメールで投稿する、という使い方が多い自分にはとても便利な機能です。

 ただし、2.1ではできた「メールの返信で本文を入力せずに下書き保存する」ということが2.2ではできなくなり、必ず1文字以上は入力しなければ下書き保存できません。今まではちょっとしたライフハックがてら、後で返事するメールは「返信」を押して「下書き保存」することでToDoとして管理していたのがひと手間増えてしまいました。仕方がないので今はスペースを1つ入れてから下書き保存することで対応しています。

カメラの撮影サイズに「フルHD」が追加

 2.2標準ではない改善点としてはカメラが使いやすくパワーアップ。今までは待受画面サイズのFWVGA(854×480ピクセル)の次が5Mピクセル(2592×1944ピクセル)と、選択できる画像サイズにかなりの幅があったのが、バージョンアップによりフルHD(1920×1080ピクセル)での撮影が可能になりました。待受画面サイズは小さすぎるけれど5Mサイズはアップロードに時間がかかると思っていた自分にはちょうどよいサイズです。

 カメラの細かい改善では、撮影モードを「パノラマ撮影」にすると、前の設定に関わらず画像サイズがFWVGAに戻ってしまったのが、今回のバージョンアップで前の設定に戻るようになりました。パノラマ撮影は仕様上1枚の画像がFWVGAサイズになってしまうのは仕方ないのですが、普通の写真撮影はもっと大きいサイズで撮りたいため、パノラマ使うたびに毎回設定を直していたのがバージョンアップでかなり楽になります。

無線LANがスリープ中も通信できる設定が追加

 無線LAN周りも改善。以前はスリープ中に無線LANの通信が自動で切断される仕様だったため、スリープ中も通信したい人は「REGPON wifi KeepAlive」というアプリを入れて対応していましたが、スリープ中に無線LAN通信を継続する設定も標準設定として新たに搭載されました。さらに、無線LANのチャネルが13チャネル中11チャネルまでしか認識できないという問題も改善され、13チャネルすべて設定が可能に。オフィスの無線LANチャネルがたまたま13に割り当てられており、全然つなぐことができず涙をのんでいたのですが、これでまた無線LANが便利になります。

 唯一の課題がGPS精度で、2.2にアップデートして以降明らかに下がってしまいました。ネット上でもいくつかそういう事例が見られるようですべての端末が対象ではないようですが、自分の環境では現在位置が云ったこともない場所を表示したり、リアルタイムでの現在位置取得が追いつかないというケースが頻発。本体初期化やGPSのリセットなどさまざまな策を試したのですが今のところ有効な手段が見つからず今に至っています。

 GPSを使ったナビの利用頻度が高かっただけにGPS精度が低くなっているのが困りどころですが、それ以外の機能は2.2ならではの機能はもちろん、今まで使っていて気になる部分もほぼ修正されていて満足。最新OSの2.3と比べても2.2はさほど大きな違いもなく、防水とワンセグを兼ね備えたスマートフォンが数少ないことを考えると、REGZA Phoneはまだまだ「全部入り+防水」端末として注目されそうです。

 ただ、個体差があるとはいえGPSはなんとか2.1の頃に戻ってほしいですが……。