石川温: NTTドコモ SH706iw
今年、印象に残ったケータイと言えば、どうしてもアップル・iPhone 3Gになってしまう。しかし、昨今、日本メーカーの状況が芳しくないだけに、ここは日本メーカーを応援する意味でも「2008年、使ってみると意外に楽しかった機種」を俺のケータイとして紹介したい。
2008年、最も「面白い」と感じたのは実はNTTドコモ・SH706iwだ。一見するとかなり地味な端末。発表から発売までかなり長い期間があったため、話題になることがほとんどなかった存在であったが、使ってみるとコレが面白い。ケータイの新たな一面を見せてくれた気がした。
注目は何といっても、SH706iwの最大の特徴でもある「健康機能」。ここ最近、「メタボ」関連グッズに注目が集まっているが、SH706iwを使っていると、「運動しなきゃ」「食べ物を気をつけなくちゃ」という気にさせてくれる。
機能的には加速度センサーが内蔵されており、歩数計によって日々、歩いた歩数をカウントしてくれる。さらに便利なのが「KARADA TUNE」というiアプリ。食べたものを入力することで、摂取カロリーを把握することができる。カロリーの情報はデータベース化されているので、食べ物の名前を入力、検索して記録しておける。週替わりのインストラクターがアドバイスをしてくれるので、飽きずに使い続けられるのも楽しいところ。SH706iwを持ち歩くことによって、日々の摂取と消費カロリーが気になって仕方なくなった。
ケータイは常に持ち歩いている物だけに、歩数や食事データを記録するには最適のツール。将来的にはケータイは「ライフログ」的な使い方ができるなぁ、というのを改めて教えてくれた気がする。
ただ、使い続けると、アプリベースだけに「食事のデータベースに検索が引っかからない」といった不満を感じることもあった。朝から健康的に「シリアル」を食べたのに、検索でひっかからなかったのにはちょっとガッカリ。また、GPS非搭載なので、自転車での運動による消費カロリーはカウントされないのも残念なところ。そういうわけで、いまはau「au Smart Sports」と「KaradaManager」に乗り換えてしまった。
しかし、日々の食生活や運動をケータイで管理するというコンセプトに着眼し、しっかりと他社に先駆けて製品化したのはやはりシャープらしいところ。ケータイの新しい使い方を教えてくれたので、2008年を代表する一台にしたい。
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