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【今日は何の日?】2002年4月15日、未来のキャッシュレス社会を予感させた、iモードとコカ・コーラの決済サービス

2020年4月10日、本誌「ケータイ Watch」は、創刊20周年を迎えることができました。20周年となる2020年度、本誌では、日々「これまでの20年」を振り返ってまいります。

未来のキャッシュレス社会を予感させた、iモードとコカ・コーラの決済サービス

 キャッシュレスが叫ばれている今日このごろ、昨今の情勢でQRコードや非接触による決済は感染症予防に有効ではないかと言われており、その重要性はますます高まるばかりですが、おサイフケータイの登場よりも前の2002年の4月15日に全国サービスを開始したサービスがありました。コカ・コーラの自動販売機とiモードを連携させた「Cmode」(シーモード)というサービスです。

 iモードサイトで会員登録すると二次元バーコードが発行され、それを自販機で読み取って連携させる仕組み。今で言う電子マネーへのチャージや支払いが行えるのはもちろん、iモードサイト上で商品を選択し、その注文を表示させた2次元コードを自販機に読み取らせると商品を受け取ることができる今で言うモバイルオーダーといった先進的な取り組みも行っていたようです。

 この他にも自販機にプリンターが内蔵してあり、iモードコンテンツや地図のプリント、娯楽施設の入場券といったものも自販機を通じて購入することができた模様で、マルチメディア端末を目指したであろうと推測します。

 2005年からはおサイフケータイのFelicaリーダーを搭載した自販機が導入され、専用アプリを導入することで非接触にも対応、独自のポイントサービスを展開し、今後の展開がますます期待されるようになりました。

 しかし、このFelica対応がCmodeの需要低下の引き金になったのかもしれません。おサイフケータイ対応によってまず電子マネーiDに、ついでEdy(現在の楽天Edy)に対応することで、唯一利用できる電子マネーというポテンシャルがなくなってしまいました。

 その後も、様々な電子マネーに対応していったこともあり、2011年に「Cmode」による電子マネーサービスを終了することになりました。

 9年弱という短い期間でのサービス終了にはなってしまいましたが、現在のQRコード決済の先駆けで今後のモバイル端末の可能性を秘めたサービスでした。現在、コカ・コーラの自販機とスマホと連携してポイントを貯めたり連携する「Coke ON」というサービスを開始しています。

 18年前の今日、現在のスマホ決済の先駆けとなったサービスが開始された日でした。