ニュース
ドコモの5Gでアスリートの課題解決、「Athlete Port-D」プロジェクト設立
2018年9月12日 20:50
NTTドコモ、NTTドコモ・ベンチャーズ、Deportare Partnersは、テクノロジーを活用したアスリートの課題解決や新しいスポーツ観戦スタイルなどの考案に向けて、アスリートを中心としたプロジェクト「Athlete Port-D(アスリート・ポートディー)」を開始し、ローンチイベントが開催された。
プロジェクトは一般でも参加可能
Athlete Port-Dは、アスリートから出た課題をスポーツ連盟、研究者、スタートアップなどの人との交流を通じて、アスリートの現場の課題やスタジアムにおける課題など、スポーツ分野での課題解決を目指すプロジェクト。プロジェクトとして、年度末まで毎月2回、計14回の登壇者を迎えたトークセッションを行う。一般でも参加することができ、相互に意見交換ができる。
トークセッションのテーマは、「アスリートのためのスマートスタジアム」。競技のタイプごとに全7回行われる。残りの7回は「アスリート×異業界の第一人者」をテーマに行われる予定。各回の登壇者は決定次第、特設サイトにて発表される。
開催場所は、港区のNTTドコモ・ベンチャーズ ラウンジか渋谷区の「Deportare Complex」のいずれか。一般参加者は、各回50~60名程度の予定で、特設サイトにて応募受付をする。参加は有料で、各回募集時に公表される。9月26日に行われる第2回のトークセッションの参加料は2000円。
プロジェクトにおける各社の役割
このプロジェクトにおける各社の役割は、アスリートとつながりのあるDeportare Partnersがアスリートの窓口となり、NTTドコモ・ベンチャーズが課題を解決できるスタートアップの選定、サポートをし、NTTドコモが課題解決のパートナーとして技術や人を提供する。
同プロジェクトは、スポーツにかかわるさまざまな人が集まるコミュニティーを港(port)にたとえ、「DOCOMO」「Deportare」が提供することから、Athlete Port-Dという名称になった。
「スポーツの現場で認められたものは、世間にも広まる」と為末氏
Deportare Partners CEO 為末 大氏は、「プロジェクトは、我々がやっていくものを提案するのではなく、参加される方とアスリートがつながってプロジェクトが始まることをイメージしている。プロジェクトが“場所”として機能することが最初のコンセプト。さまざまな形でプロジェクトに絡んでほしい」と説明。また、「アスリートに受け入れられたものは、世間にも受け入れられることが多い」と指摘し、自身が選手の時に選手村でマットレスが硬かったことから、エアウィーヴを使用し、選手に広まり、世間にも広まった経験談を語った。「スポーツの現場で認められると社会的インパクトがある。スポーツの領域とからめて、プロジェクトを進めることでいろいろな人が幸せになってくれれば」と意気込みを語った。
NTTドコモ スマートライフ推進部 スポーツ&ライフビジネス推進室長 馬場 浩史氏は、「スポーツ&ライフビジネス推進室ができたのは、1年前で、まだまだこれから。5Gネットワークを利用した取り組みはこれまでもトライアルなどで行っているが、大容量通信が必要なスポーツ分野は、ふさわしいかなと考えている。バスケットボールの試合で、データ分析をカメラだけで行うトライアルを海外のベンチャーの技術で行ったが、プロから評価をもらえた。引き続きこうした取り組みを行いたい」と説明。
NTTドコモ・ベンチャーズ 代表取締役社長 稲川 尚之氏は、「NTTドコモ・ベンチャーズは、NTTグループのビジネスを作っていくため、ベンチャー企業とのパートナーを作り、そこに投資をしていく事業を行っている。単に投資をしてリターンを得るというだけではなく、NTTグループの会社と組み合わせて新しい事業をつくっていく仕事をしている。スポーツ科学の領域では、大企業だけでなく、ベンチャー企業も義足などで技術を持っている。これまでのベンチャー企業のネットワークを使って、プロジェクトの繋ぐ架け橋としてバックアップしていきたい」と意気込みを語った。