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「MUSICカウントフリー」は正式サービスも無料に、「OCN モバイル ONE」
2018年7月20日 11:00
NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、MVNOの「OCN モバイル ONE」において、音楽サービスによるパケット通信量の消費をカウントしない「MUSICカウントフリー」の正式サービスを8月1日から開始する。「MUSICカウントフリー」の利用は無料。対応する音楽サービスは別途契約する。
「MUSICカウントフリー」は、対応する音楽配信サービスで利用するパケット通信量をカウントせず、料金プランで契約している月間のデータ通信容量を消費しないというサービス。動画やSNSなどは含まず、音楽サービスに特化した内容になっている。
対応する音楽ストリーミング配信サービスは、トライアル中と同じで、Amazon Music、AWA、dヒッツ、Google Play Music、Spotify、ひかりTVミュージック、レコチョクBestの7つ。いずれも「OCN モバイル ONE」とは別に契約や料金が必要。
「MUSICカウントフリー」の利用には申し込みが必要。なお、申し込んでからサービス内容が適用されるまでには約1週間がかかる。火曜日から翌週月曜日までに申し込んだ分が、水曜日から適用される。例えば月曜日に申し込むと2日後の水曜日から適用され、火曜日に申し込むと8日後の翌週水曜日から適用される。
同社は「MUSICカウントフリー」の無料のトライアルサービスを4月18日から実施しており、7月31日まで提供される。トライアルの内容を受けて、正式サービスが8月1日から提供されることが決まったほか、正式サービスでも「MUSICカウントフリー」は無料で提供されることになった。また、トライアルサービスを利用しているユーザーは、改めて申し込むことなく正式サービスに移行できる。
トライアルの反応、無料の背景
NTT Comでは、「MUSICカウントフリー」のトライアルサービスについて、想定の1.5倍ほどの申し込みがあったいい、このサービスをきっかけに音楽サービスを使ってみるといった、新しいライフスタイルに挑戦するユーザーも想定より多かったという。
一方で、既存ユーザーの参加が基本になるトライアルでは、ユーザーの年齢層は「OCN モバイル ONE」全体と同様に30代以上が中心になるなど、若年層へのアプローチは手薄になったことから、正式サービスにあたってはキャンペーンなどを通じて若年層へのアピールも強めていく方針。
また、トライアル中はSNS上などで、音楽サービスの利用の増加で、通信速度への影響を懸念する声も聞かれたという。しかし、カウントフリーにした音楽サービスのみのトラフィックを計測した結果、朝8時台の通勤・通学の時間帯に最も多く利用されるという実態が明らかになった。次いで利用されたのは、17時以降の帰宅時間帯から夜にかけて。一般的に最も通信量が多い平日昼の12時台とは、利用のピークがずれていること、動画などと比べると通信の絶対量が少ないことなどから、MVNOとして確保している帯域に大きなインパクトはないと判断、サービスの利用を無料にした。
なお、「MUSICカウントフリー」はその名前の通り音楽サービスのみが対象で、動画やSNSの利用は対象外。YouTubeといった動画アプリのほか、最近ではInstagramをはじめとしたSNSアプリでも動画が頻繁に利用されており、MVNOが確保している帯域への影響も大きいことから、仮にこれらをカウントフリーにする場合は有料になる見込み。同社では動画などのカウントフリーについて、検討段階としている。