本日の一品

「Yahoo!カーナビ」が専用リモコンで“ガチのカーナビ”になった瞬間

「Yahoo!カーナビ」専用リモコン「ナビうま ハンドルリモコン」を装着してみた

 個人的にはマイカーに標準搭載のカーナビに不満はほとんどないし、それで十分だと思っている派である。スマートフォンのカーナビアプリは、新しいものが見つかればとりあえず試してはみるけれど、日常使いに至ったことはこれまで一度もない。

 なぜなら、専用の車載機とほとんど同じような画面が2つ並んでしまうのが無駄に思えるし、スマートフォンの画面にいちいち手を伸ばして操作するのがおっくうだ。カーナビアプリは車速センサーなどと連携しないので、トンネルなんかで画面内の自車が置いてけぼりになってしまうのも切ない。

 と思っていたら、「ナビうま ハンドルリモコン」の登場で、そんな気持ちはどこかへ吹っ飛んでいった。「ナビうま ハンドルリモコン」は、付属のステーとベルトでステアリングに取り付けることで、ステアリングからほとんど手を離すことなく、無料のカーナビアプリ「Yahoo!カーナビ」をリモート操作できる、「Yahoo!カーナビ」のためだけに生まれたアイテムである。

「ナビうま ハンドルリモコン」のセット内容
本体はCR2032型のボタン電池1個で動く
付属のステーにラバーベルトを仮留めしてみたところ

 CR2032型のボタン電池1個で動き、Bluetooth Low Energyでスマートフォンと接続できる。端末のBluetoothの設定画面でペアリングするのではなく、初期の接続設定についてもYahoo!カーナビ上で行なう形だ。一度接続すれば、地図の上下左右スクロール、ズームイン・アウト、OKやキャンセルの操作、音声認識によるスポット検索(音声はスマートフォン側のマイクで拾う)など、ナビ画面におけるほとんどの操作がこのリモコン1つでまかなえる。

接続設定もYahoo!カーナビ上で行なう
ステアリングに固定した。取り付け位置や手のポジションにもよるが、ステアリングから少し手を離さないと指が届かないボタンもある
左下や右側に取り付けることもできる。けれど、進行方向からできるだけ目をそらさないようにするためにも、ステアリングの上側、かつリモコンとスマートフォンが同時に視界に入る位置が良いだろう

 で、実際にリモコンを取り付け、スマートフォンをダッシュボード上のホルダーにセットし、クルマを走らせてボタン操作してみると、その瞬間から「あ、これ! これだよね!」という謎の感動が胸に押し寄せてきた。上下左右キーを押せばYahoo!カーナビの地図はスクロールするし、ズームイン・アウトキーを押せばズームイン・アウトする。

 ただそれだけの当たり前の動作なのに、今まさにマイカーとYahoo!カーナビが一体化した! そんな瞬間を感じられたのである。これまでのスマートフォン(のカーナビアプリ)とクルマの関係は、いくらアプリが高機能になろうとも、やはりどこまでいってもスマートフォン(カーナビアプリ)とクルマという別個の存在だった。それがハンドル付近で画面操作できるようになったおかげで、Yahoo!カーナビはクルマのシステムの1つとしてのカーナビに進化したのだ!……と言うと大げさだろうか。大げさかもしれない。

意味もなくズームイン、ズームアウトしたくなる
意味もなく地図をスクロールさせてみたくなる
ボタン1つで音声認識が起動。スポット検索して意味もなく八王子に行ってみたくなる

 ちなみに、車載機とBluetooth接続した状態でもリモコンを使えるので、Yahoo!カーナビを操作しながら、そのスマホ内の楽曲をカーオーディオで再生したり、車載ヘッドセットで通話できたりもする。きちんと車載機の存在意義も残しつつ、Yahoo!カーナビをフル活用できるのだ。

 細かいことを言えば、ステアリングを回す時にベルトやリモコン本体に指が引っかかりやすいのが気になったりもする。だがしかし、「ナビうま ハンドルリモコン」はとにかく便利だ。じゃあどれくらい便利なのか。それを説明するには、もはやこの一言で十分な気がしている。「ナビうま ハンドルリモコンはいいぞ」。

製品名販売元販売価格
ナビうま ハンドルリモコンソフトバンク コマース&サービス6480円