まさかの新方式「Godan」キーボード
Androidの日本語入力システムでは「Google 日本語入力」を利用することが多い。Googleの検索結果のように、かゆいところに手が届く変換候補を表示してくれるのは、モバイル環境ではありがたいと感じることが多いのだ。そんな「Google 日本語入力」に新しい入力方式「Godanキーボード」が追加されたというので早速使ってみた。
新しい入力方式というのは、テンキー表示でのフリック入力、フルキーボードでのローマ字入力などに対してのことで、この「Godanキーボード」では、テンキー表示でローマ字入力を行う。一部はフリック入力を利用する、いいとこ取りといった塩梅だ。入力自体は「k」「e」とタップして「け」と入力するローマ字入力で、ローマ字入力のポイントは、「だ」(da)、「きゃ」(kya)なども普通の文字入力の流れの中で一気に入力してしまえる点だろうか。
新たに公開された「Godanキーボード」は、A、I、U、E、Oの母音を縦に並べた、その名の通り五段の表示が特徴。母音は左側、子音は右側に集められており、両手で入力する際には左手で母音の入力を担当すると便利と紹介されている。もちろん、スマートフォンのサイズなら片手でも問題ない。母音の列が右側にあったらはたして便利だろうか? と思いを巡らせてしまったが、「Godanキーボード」のバリエーションとして追加されてもいいような気がした。
新しい方式ということで、一字一句を探しながら苦労して入力する姿を予想していたのだが、パソコンのキーボードでローマ字入力に慣れているせいか、予想に反してスルスルと入力できたので驚いた。K、S、T、NやGといった子音の配置にはまだ慣れていないので、指が迷ってしまうことはあるが、習熟した暁にどれほど快適に入力できるようになるのか、楽しみではある。フリック操作で、キー表示を切り替えずに数字を入力できるのもありがたい。
ローマ字入力は、誤入力を減らすという意味では効果があると感じるし、スマートフォンの縦位置の画面幅ではフルキーボードは打ちづらいので、テンキースタイルかつローマ字入力を行う「Godanキーボード」には、明確なメリットがあるようだ。従来のテンキーによるフリック入力は「かな入力」なので、小さい「ぁ」や、「だ」などの濁点には追加的に入力が必要だ。間違って「バ」を「パ」にしたまま送信して恥をかいたことがある人は、試してみる価値はあるかもしれない。