細かなところで満足できる「MEDIAS X」
本格的にAndroidスマートフォンを利用しはじめて1年以上過ぎて、この夏から「MEDIAS X N-07D」を利用しはじめた。薄さ7.8mmというボディサイズ、Xi対応と、いろいろ特徴があり、それは今後、じっくり紹介したいのだが、使い始めて2週間、なかなか満足度が高いというのが正直なところだ。
これまでのMEDIASシリーズに触れてきて、2012年春モデルの「MEDIAS ES N-05D」でも満足していたつもりだった。そこへいざ「MEDIAS X」を使い始めてみると、まずホールドしたときの感覚が心地良い。薄さ6.7mmだった「MEDIAS ES」と比べ、XiやNOTTVに対応しバッテリー容量が増えたこともあって、1.1mm、厚くなっているのだが、背面の端がラウンドしていて手に馴染む。人によっては、「MEDIAS ES」のように薄さを前面に押し出したソリッド感のある形状を好む人もいるだろうが、個人的には、これくらいのほうが良い。
これは気のせいかもしれないが、ディスプレイ表示は「MEDIAS ES」より精細さが増したように感じる。どちらも約4.3インチで720×1280ドットというディスプレイなので、これはAndroid 4.0の効果なのかもしれない。また操作感も滑らかに感じる。本誌の開発者インタビューでも紹介されているとおり、スクロールなどタッチ操作はずいぶん改善が図られているようで、実際、Webブラウジングの際にはストレスを感じることがあまりない。感じ方が人それぞれ違うところだが、たとえばベンチマークアプリ「Quadrant Standard」では、FacebookやLINEなどの常用アプリをインストールしたあとの環境下で、4972というスコアだった。
さて普段、最もよく使うホームアプリは、ドコモの「Pallet UI」ではなく、もう1つのプリセットアプリである「ランチャー」を常用している。実はこれまで人気ホームアプリの「LauncherPro」を利用してきたのだが、Android 4.0ならではの複数のショートカットをまとめたときのフォルダの見やすさなどから、そのまま利用することにした。これも先述の通り、スムーズな操作感を楽しんでいる。余談だが、それなりにフォルダやウィジェットを配置しているので、今後機種変更する際には、クラウドなどを経由して、次の機種にも配列が移せればいいのに……と思う。
それから簡易留守番電話機能である「伝言メモ」も利用できるようになった。細かいけれど、便利な機能なのでありがたい。ただONにするための設定箇所がちょっとわかりづらい。設定メニューの「通話設定」からアクセスして操作する。また、マナーモードとは連動しないようだ。このほか、他の夏モデルでも対応しているものはあるが、プリインストールアプリが削除できるようになっており、これは人によっては評価するところかもしれない。
なお、ネット上でも指摘する声があるように、利用している最中にはFeliCaマーク周辺が熱を帯びることがある。この点は確かに困ることもある。その一方で、ディスプレイの輝度、処理速度を抑える処理が自動的に実行される機能が働くので、少し待って解消されることが多い。このあたりは、今後、さらに改善されることを望みたい。
全体的には、細かな点に改善が積み重ねられており、そうした要素が日々使っていく上で、満足度を高めているのだとあらためて感じる。次回以降、特徴的な機能の使い勝手を紹介したい。