ケータイから乗り換えても安心
前々回のエントリーでも書いたけど、ケータイからスマートフォンへの乗り換えを検討している人から相談を受けることが多い。なかでも女性からのご相談には、極力、熱心にお答えするようにしているわけですが(笑)、デザインやスペックなどに関する質問と並んで多いのが「ケータイで当たり前のことがスマートフォンでもできるのか」という話。
さすがに、スマートフォンでiモードができない話、spモードメールででiモードと同じメールアドレスが引き継げるといった話はよく知られているし、カタログを見れば、ワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信といった『三種の神器』、防水防じんといった日本仕様に対応しているかどうかは、ある程度、わかる。
留守番電話サービスを契約しない人はもちろん、併用したい人にも伝言メモは便利。応答メッセージも3種類から選べる |
でも、実際に使ってみると、細かい部分でケータイのときと同じように使えないこともある。たとえば、伝言メモ、着信ランプ、文字サイズといった機能は、ケータイでは当たり前なんだけど、スマートフォンでは未対応の機種が意外に多い。
筆者が使用しているMEDIAS X N-07Dは、こうした細かい部分も含め、ケータイのユーザーがスマートフォンに乗り換えても安心して使られている。まず、本体に音声メッセージを録音することができる伝言メモは、着信までの呼出時間を設定したり、設定メッセージも少しカタめの「標準」、フレンドリーな「プライベート」、英語メッセージの「英語」の3種類から選ぶことができる。他事業者は留守番電話サービスが無料で使えるんだけど、NTTドコモは有料サービスということもあり、契約しない人もいて、その意味においても伝言メモの有無は大切だったりする。
[設定]メニューの[セキュリティ]-[指定番号通知設定]で特定の人からの着信を隠すことができる |
着信ランプもケータイではおなじみの機能だけど、これも結構、装備していないスマートフォンが多い。MEDIAS X N-07Dの場合、ディスプレイ左上の内側カメラのすぐ近くにお知らせLEDが装備されていて、不在着信があったときなどに光るんだけど、メニューキーとバックキーをいっしょに光らせることもできるうえ、カラーも選ぶことができる。
ただ、この着信ランプもいつでも誰でも光ればいいというものでもない。ケータイでは掛かってきた相手によって、着信ランプが光ったり、光らせなかったりということができたけど、MEDIAS X N-07Dはそのあたりもきっちりとサポートしていて、あらかじめ指定した電話番号の着信について、「着信ランプを点灯しない」「着信音を鳴らさない」「履歴を残さない」といった動作をできるようにしている。こういうところも女性にウケのいい要因と言えそう。
着信ランプは3種類のパターン、10種類のカラー(イルミネーションを含む)から設定が可能。同じ画面内の「フォント選択」と「フォントサイズ」は見やすさ重視の人は要チェック | ディスプレイ上の内側カメラの隣にある着信ランプ。この他に、メニューキーとバックキーを光らせることができる |
また、ケータイから受け継がれているという点では、日本語入力も重要なポイント。MEDIAS X N-07Dは日本語入力システムとして、ジャストシステムのATOKを採用しているんだけど、もうひとつNのケータイでも根強いファンがいた「T9入力」にも対応する。たとえば、「こんにちは」と入力するとき、ケータイのマルチタップなら、[2]を5回で「こ」、[0]を3回で「ん」、[5]を2回で「に」……といった具合いに何度もソフトウェアキーボードをタップする必要がある。これに対し、T9入力は[か][わ][な][た][は]の順にタップすれば、ちゃんと候補に「こんにちは」が表示される。予測変換候補には漢字も表示される。もちろん、フリック入力やジェスチャー入力(フラワータッチ)、QWERTYキーも用意されているので、自分の好みに合わせて、選ぶことができる。
タップサーチでは画面内のテキストだけでなく、図やイラスト、写真、画像内のテキストも認識する。画像はピンチイン/ピンチアウトでサイズを変えると、文字を認識しやすい |
こんな感じで、いわゆる日本仕様以外にもケータイで使っていたときと同じように使える機能が充実しているのは、移行するユーザーにとって、心強い。でも、そればっかりじゃつまらないので、少しNのスマートフォンらしいところを紹介しておくと、何でも検索しちゃう「タップサーチ」はなかなか面白い。ステータスバーをドラッグして、通知パネルを表示し、「タップサーチ」をタップして起動。あとはWebページでも画像でも気になる文字をタップすれば、すぐに検索ができるという機能。ポイントはテキストだけではなく、画像内のテキストも認識するので、カメラで撮影した写真に写ってる文字も認識させて、検索できるというわけ。アルファベットなども認識できるから、海外に出かけたとき、英文などを検索するときにも役立てられるかも。