災害時も心強いタフネスケータイ

2011年3月30日 06:00
(法林岳之)

 3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震。被災された方々には心からお見舞いを申し上げると共に、亡くなられた方とそのご家族、ご親族のみなさんには、お悔やみを申し上げます。テレビやニュースサイトなどで報じられている現地の様子を見ると、本当に心が悼みます。東京に住むボクらとしては、今のところ、義援金や救援物資などの形でしか貢献ができないけど、日本中で力を合わせ、被災した人々や地域を応援していきたい。

 前回のエントリーでボクは「モバイルSuicaで『はやぶさ』に乗るのだ」と書いてたけど、実は地震のあった翌日に仙台で仕事があり、3月12日朝に出かける予定だった。結局、地震のため、仕事はキャンセルになり、はやぶさにも乗ることができなかったけど、東北新幹線が全線復旧したら、被災地の応援も合わせて、もう一度、トライしてみたい。

 ところで、今回の地震では東北地方をはじめ、茨城や千葉などが大きな被害を受けたけど、東京近郊も直接的な被害こそ、少なかったものの、かなり混乱した。たとえば、地震当日はほとんどの交通機関が止まってしまったため、多くの人が徒歩で帰宅しなければならなかった。こういう状況になったとき、心強いのがフィーチャーフォン。編集長の「スマートフォンがフィーチャーフォンに学ぶべきこと」でも書かれてるけど、ワンセグしかり、緊急地震速報しかり、バッテリー駆動時間しかり、現時点では作り込まれたフィーチャーフォンのアドバンテージが多い。

 特に、G'zOne TYPE-Xは、その外見もさることながら、スペック的にもかなり心強い存在だ。たとえば、電池パックはスマートフォンなどと同じ1240mAhという大容量タイプだが、連続待受時間390時間、連続通話時間390分と、多くのスマートフォンの約1.3~2倍近くはロングライフ。欲を言えば、かつてのG'zOneのように、電力消費を最小限に抑える「エクステンションモード」が欲しいところだけど、Wi-Fiとカロリーカウンター(歩数計)をOFFにして、メインディスプレイのバックライトを暗くすれば、標準設定よりも長持ちさせられる。

 ワンセグは今さら説明するまでもないけど、カタログスペック上は約5時間10分の連続視聴が可能。緊急地震速報も対応しているし(auはIS03などの一部のスマートフォンも対応)、携帯電話ネットワークが利用できないときもWi-Fi環境があれば、インターネットにアクセスできる。このあたりのフルスペックによる安心感は大きい。

 逆に、今回の震災で見直してみて、気になったのが「EZ・FM」。G'zOne TYPE-Xは今や数少ないEZ・FM対応機種なんだけど、イヤホンマイクがアンテナ代わりになるため、標準状態ではまったく何も受信できない。しかも数年前にイヤホンマイク端子は外部接続端子との統合タイプに切り替わったため、ここに挿すイヤホンマイクが少ない。パッケージにも同梱されていないし、当然、NTTドコモやソフトバンクとも端子の形状が異なるため(平型コネクタは統一されていたのに……)、別途、市販品を購入するしかないわけだ。

 結局、ボクはオプション品の「外部接続端子用イヤホン変換アダプタ01」を購入して、平型端子のイヤホンマイクをつないで受信できるようにしたけど、コストダウンのためとは言え、標準搭載の機能を使うための付属品まで削っちゃうのはいかがなものでしょうか。いずれにせよ、普段はBluetoothを愛用している人もいざというときのために、とりあえず1本くらいは統合端子用のヘッドホンをカバンに入れておいた方がいいかもしれません。