スマートフォンをもっと片手で操作したい

2010年6月14日 06:00
(津田 啓夢)

 HTC Desireは、1GHzのCPUを搭載し、OSはAndroid 2.1を採用している。ディスプレイは有機ELディスプレイ。OSとしてマルチタッチに対応していて、Flash Liteもサポートされている。スペック的な不満はほとんど感じていなくて、これでおサイフケータイがあれば1台目の端末として十分だと感じる人も多いのではないかと思う。

 不満は少ないのだけど、どうしても馴染めない部分がある。片手操作がスムーズにいかないのだ。Desireのサイズは約60×119×11.9mm、ディスプレイは3.7インチの480×800ドット。一般男性より大きめの手をしている津田だが、左手親指のスムーズなタッチ可能範囲を考えると、画面右上1.7cm四方のエリアがとてもタッチしにくい。もちろん、よいしょと親指を伸ばせば届くのだが、そうすると手のひらで画面左下側の誤タッチが増えてしまう。

 これはフルタッチタイプの端末に共通するところなのかもしれない。だけど通勤も取材も移動は電車だし、手にはいつも荷物がある。空き時間を有効に活用し、“スマート”なフォンライフをエンジョイするには、やはり片手操作はあきらめたくない。そこで、まずは片手操作がしやすいようにホーム画面の使い勝手を見直してみることにした。

 Desireでは、1枚のホーム画面に縦横4つずつ、合計16個のアイコンが設置できる。ウィジェットは複数のアイコンスペースを占有するものもあるが、反対に1つのアイコンスペースに複数のショートカットが置けるウィジェットなんてのもある。「More Icons Widget」というものだ。無料版では3つのアイコンを自由に設定可能で、有料版だともっと自由にカスタマイズができるようだ。

 とりあえず、もっともよく使うTwitterクライアント「twicca」と、「すべてを同期」ボタンは自分が一番タッチしやすい場所に通常アイコンで配置した。そのほかのアプリは、「More Icons Widget」で用途ごとにまとめ、よく使うモノほど親指ででタッチしやすいところに置いてみることにした。

 見直したことで、片手の操作感はいくらか解消されたように思う。また、用途ごとにアイコンをまとめたおかげか、これまで多数のアプリの中に埋没しがちだった「Evernote」や「30min.」といったアプリの利用頻度が上がるという、思わぬ効果もあった。あとは、片手操作に最適化されたアプリがどんどん増えてくるのを願うばかりである。

通常サイズのアイコンだと1枚のホーム画面には16アイコンだが、More Icons Widget(無料版)なら1段だけでも12個置ける設定画面。無料版では右下のアイコンは設定できない