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世界のケータイ事情タイトルGIF
マンハッタンのケータイ事情、今昔
KDDI総研 花岡宏明
 KDDI総研 コンテンツ・メディアグループ。在籍4年。毎年、テーマを都度変更している。本年度は、プラットフォームビジネスという視点で、ケータイも含め、今後どうなるのかを研究中。


 10年ぶりにマンハッタンを再訪した。ウォールストリートは金融恐慌で大騒ぎになっていたと思うが、街全体の雰囲気は大きくは変わっていないなという印象を受けた。相変わらず、日差しは目に厳しい。サングラスをかけたいくらいだ。

 さて、ケータイおよび電話関連で、いくつか気づいたことに触れてみたい。

 一つ目は、ケータイの利用の仕方が二極化しているということ。一方はケータイを通話とメールの受信用に利用している人。ケータイショップの店員によれば、折りたたみ式やスライド式のケータイがこれに該当し、女性やライトユーザーが大半とのこと。これに対し、メールのヘビーユーザーは、タイピングがしやすいPDA(ほとんどBlackBerry)かiPhoneを使っているという。

 地下鉄や朝のDeliでは、数は多くないものの、ケータイでメールをしている人はいたが、街中では、日本のように、歩きながらケータイのメールを利用している人は見かけなかった。

 二つ目は、イエローキャブ(タクシー)にGPSが搭載されていることである。運転手に聞いたところ(といっても強いスペイン語?なまりで聞き出すために骨が折れたが)、春頃に導入されという。24時間監視されているのは、耐え難いが、やむを得ないといったところであった。なお、クレジットカードでタクシー料金を払う場合、チップが自動的に計算されるのには驚いた。元々、チップは感謝の意味をこめて、渡すものであったはずだが……。


Apple Store

 三つ目は、ケータイショップの少なさである。いったいどれくらいの数のショップがあるのか不明であるが、東京とくらべると、感覚としては1/10以下ではないだろうか。

 四つ目は、公衆電話の数が減っていないことである。感覚としては、1ブロックの通りに2~3台は設置されている。日本では、ケータイの普及に伴い、公衆電話の数が減っているが、全く対照的である。10年前は壊れた公衆電話が多かった記憶があるが、見るからに新品の公衆電話機も設置されている。また、ベライゾン以外にも、複数のキャリアがいる。ただ、公衆電話を利用している人を見たのは、私が滞在した数日の間で1人だけだった。

 最後に、Apple Storeについて。せっかく、マンハッタンに来たのだからと思い、五番街を58丁目くらいまで、歩いていたところ、おもちゃの百貨店といってもよいFAOシュワルツの前まできた。10年前は、ビル前の広場であったところに、Apple Storeができていた。透明なガラス張りでできた高さ10メートル程度の1階の入り口と地下への階段(これもガラス張り)を見て、マンハッタンの地盤が固いことを思い出したが、それでも、地震の際の心配をするのは、私だけだろうか。



KDDI総研 花岡宏明)
2008/10/22 11:38

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