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不思議ケータイの国「韓国」の最新“ケータイ・ガジェット”
KDDI総研
齋藤豪助
KDDI総研 第二市場分析室。専門は欧米・アジアを中心としたモバイル・ブロードバンドに関する市場調査研究および国内情報通信産業に関するマーケティング調査。最近では、インドのデジタルコンテンツ産業について、現地への取材調査を実施。最近のレポートは、
KDDI総研R&A誌
「韓国のケータイゲーム事情~GPANG(KTF)とGXG(SKT)」(2006年9月第2号)、「英国のモバイルTV事情」(2006年8月第2号)など。
摩訶不思議なケータイが多数存在する韓国について、6月にはケータイで釣りができる「釣りケータイ」を紹介した。先月の「環境にやさしい中国のケータイ」からワンクッション置いて、さらなる進化を遂げた韓国の最新“ケータイ・ガジェット”を紹介しよう。
まずはKorea Timesの
ニュース記事
をご覧いただきたい。今回のテーマである“ケータイ・ガジェット”の写真が掲載されている。一瞬、ノートPCの画面でもスクリーンに映しているのかと思ってしまうが、実はケータイのコンテンツ(モバイルTV)を映したものである。そう、今回紹介する“ケータイ・ガジェット”は、ケータイ用の「ミニ・プロジェクター」なのである。
このプロジェクターは、「ILJIN Display」という韓国のディスプレイメーカーが開発したもので、商品名は「Nano Projector」。使い方は普通のプロジェクターとまったく同じで、単に繋いで映すだけ。プロジェクターの大きさはタバコの箱くらいで、このサイズで20インチ程度のカラー画面を投影できるというから驚きだ。
ILJIN Displayによると、主な用途は、ケータイで撮影したデジタル写真やモバイルTVの視聴なんだとか。ただ、BlackBerryのようなスマートフォンとこのプロジェクターを組み合わせて使えば、これまでちょっと使いにくかったPowerPointやWord、Excelなどの操作もずっと楽になりそうな気がするから、もはや“ケータイ・ガジェット”などとは呼んではいけないのかもしれない。
ILJIN Displayは、こうしたケータイ向けプロジェクターがこれからの韓国の携帯産業を牽引する原動力になると考えており、市場規模は2007年に100億ウォン(約10億円)、2008年にはその十倍程度に成長するといった皮算用だ。同社は、近くこの製品をコインサイズに小型化し、SK Telecomの端末に組み込むことを目論んでいる。
今年初めに米国で開催されたCES(家電製品に関する総合展示会)においても、同様のコンセプト商品(通常のケータイより多少サイズの大きい、プロジェクタ内蔵ケータイ)は既に紹介されており、いずれはケータイさえあれば、さまざまなケータイコンテンツをホームシアターのように楽しめる世の中が来るのかもしれない。
ちなみに、この「Nano Projector」、今年の9月から韓国国内のSK Telecomショップで販売される予定。価格はいまのところ未定である。ILJIN Displayによると一般の消費者が購入できる程度の価格に抑えるというから、価格によっては筆者も欲しい一品である。
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URL
ILJIN Display
http://www.iljindisplay.com/
Korea Timesの記事その1
http://www.koreatimes.co.kr/www/news/tech/tech_view.asp?newsIdx=5630&categoryCode=129
Korea Timesの記事その2
http://www.koreatimes.co.kr/www/news/biz/biz_view.asp?newsIdx=7879&categoryCode=123
(
KDDI総研
齋藤豪助)
2007/08/29 11:19
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ケータイWatch編集部
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