世界のケータイ事情こんな携帯はいかが？～モスクワ発・世界一高価なスマートフォン

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こんな携帯はいかが？～モスクワ発・世界一高価なスマートフォン

KDDI総研　齋藤豪助
　KDDI総研第二市場分析室。専門は欧米・アジアを中心としたモバイル・ブロードバンドに関する市場調査研究および国内情報通信産業に関するマーケティング調査。最近では、インドのデジタルコンテンツ産業について、現地への取材調査を実施。最近のレポートは、KDDI総研R&A誌「韓国のケータイゲーム事情～GPANG（KTF）とGXG（SKT）」（2006年9月第2号）、「英国のモバイルTV事情」（2006年8月第2号）など。

　ちょっと前まで、日本でスマートフォンといってもピンと来る人は少なかったと思うが、昨年登場したNTTドコモの本格的スマートフォン「M1000」や、ウィルコムの人気端末「W-ZERO3」などにより、日本でもビジネスコンシューマ層を中心として、ようやくスマートフォンの認知度が高まってきたところだ。

　さて、潜在的経済大国BRICsの一員として注目を集めるロシアでは、一風変わったスマートフォンが発売された。なんと世界一高価なスマートフォン。といっても、「また高価な端末の話か」といって侮るなかれ。

　価格はなんと、約1億5,000万円也！　この端末、モスクワのJCS Ancort社とオーストリアの有名宝石デザイナーPeter Alossion氏とのコラボレーションプロジェクト「Diamond Crypto Smartphone」によって完成された超ラグジュアリー端末なのである。

　よ～く見ると、端末カバーはプラチナでできており、端末の両サイドには、ブルーダイアモンドなどの宝石が50個以上ぎっしりと並んでいて、かなりの高級感・重量感がにじみ出ている。さすが超ラグジュアリー端末！

　しかし、そんなエレガントな外見とは裏腹に、端末の機能はスマートフォンの名に恥じぬ高機能・多機能ぶり。OSはWindows CEを採用し、SMS、MMS、E-mail、Internet、WAP、JAVA、MP3、Video call、Office Word Viewerなどの機能を搭載したフルスペック仕様。

　そんな高級感と機能美を兼備えた、この端末には、もう一つ意外な顔がある。それは、なぜかやたらにセキュリティ機能が充実していること。それもそのはず、端末を開発したJCS Ancort社は、ロシア有数のセキュリティ技術開発企業だから。そのため、音声通話はもちろん、メールのやり取りなどもJCS Ancort社の暗号化技術により、鉄壁の守りだそうな。

　そんな“宝石”と“セキュリティ”にこだわったこのスマートフォンだが、今のところ手に入れるには数カ月待ちだそうで……。果たして、こんな端末、一体誰が使うのだろうか？

■ ＵＲＬ
　 DIAMOND CRYPTO SMARTPHONE PROJECT（英文）
　 http://www.cryptogsm.ru/diamond/eng/

（KDDI総研　齋藤豪助）
2006/12/15 12:17

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