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旅はまだ終わらない? スネークライト&クリップライト

 子供の頃、懐中電灯や携帯可能なライトが異様に好きであった。夏祭りになると200円を握り締めて屋台へ。そこには単3電池1本で光る、キーホルダータイプの懐中電灯があったのだ。今思えばただの懐中電灯だが、子供心にずっと欲しかったもの。でも小学生ごときが日々懐中電灯が必要になるほど暗い夜道に遭遇することもなく、日常生活で洞窟の中をさまようわけもなく、その懐中電灯が活躍するチャンスは皆無に等しかった。

 だからどうしたか。わざわざ雨戸を閉めて部屋を真っ暗にし、スイッチを入れるのである。停電した!! 真っ暗で大変だ!! いや~んこわ~い!! というシチュエーションをわざわざ作っては「ふふふ。実はこんなものを持っているので大丈夫なのだ」とその光が照らし出す世界を堪能していたのだ。照らし出されたものは見慣れた勉強机だったり窓だったりするだけなのだが、ほんのひと時、「懐中電灯ごっこ」によって非日常的な空間を楽しみたかったのだろう。

 月日は流れていい大人になっちまった。幼少時代は照らすことができるだけで満足していたが、今は機能性がプラスされていないと嫌だ。これはやはり大人になった証拠(?)だ。ただまっすぐなライトならどこにでも売っている。ならばクネクネしたものでどうだ!! というわけでスネークライトとクリップライト。どちらもコードがくねくね曲がるライトである。もしかしてこれは大人になって根性が曲がった証拠か?

 スネークライトはコードをそら豆型の胴体に巻きつけた状態でスイッチを入れれば普通のハンディライトとして使え、コードを伸ばすと細い隙間を照らすのに便利。さらに本体をテーブルに置けば卓上ミニライトになり、クリップとしても使えるスイッチ部分を本に固定することもでき、コードを伸ばした状態でポケットに入れれば両手が空くというシロモノ。

 クリップライトはスネークライトよりもかなり細いコードゆえに、曲がり方にも気合がはいる。曲がるというより絡みつくという感じだ。だからどこか芸術的な(?)ペン立てにもなる。クリップライトという名前の通り本体がクリップになっているのでどこかに挟んで固定するも可。

 いやはやコードが延びて曲がるだけでこんなにいろんなパターンで使えるのかと改めて思い知らされた次第である。思い知らされてしまったので寝る前に部屋を暗くして布団の中でスネークライトを使って読書をしてみた。よく考えれば目が悪くなりそうな行為だが、子供の頃のワクワク感が蘇る。ゲームなんかなくたって200円の懐中電灯1つでアドベンチャーしていたあの頃…スネ~クラ~イト、クリップラ~イト……ん? どこかで聞いたことあるような!?


品名 購入価格 購入場所
スネークライト(TMC CORP)
クリップライト(株式会社七虹)
いずれも980円 東急ハンズ



(すずまり)
2002/03/11 09:12

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