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Time誌上でもスタートした「Webナビゲーション」ビジネス
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バーコードリーダーを無料配布する気迫で実現するビジネスモデル
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6月4日に発売された米国Time誌には「Cue Cat」と呼ばれる特殊な斜めのバーコード(プロダクトコード)を読み取る「白い猫の格好をしたスキャン装置」が無料で付いている。このスキャナで、誌上に印刷されたバーコードをスキャンすることにより、目的のWebサイトに間違いなくナビゲーションしてくれる仕組みだ。日本国内でもすでにマイクロバーコードによるWebナビゲーションは一部の雑誌社が採用し、そこそこ華々しいスタートを切った。しかし発売当時こそ注目を浴びたが、現在ではその評判を聞くことも少なくなってきている。
国内では、3~4年近く前に同じようなバーコードを使って一部の地方で実験を行なったり、実際にスーパーマーケットのチラシ上の商品にバーコードを印刷して注文を取ったりする試験運用も一部で行なわれていた。国内の場合はいずれも、バーコードを読み取る機器が比較的高価で、わざわざそれを購入してまで参加しようとする人が少なかったというのがネックのようだ。
日本におけるこうした試験運用と、米国Time社が「Cue Cat」や関連のソフトの開発会社Digital COnvergenceと行なっているトライアルの最大の違いは、単なるバーコードリーダーである「Cue Cat」の入手方法だ。米国では誰でも「Cue Cat」が欲しければ、ラジオシャックかDigital Convergence社に要請すれば1個は全く無料で入手できる。
「Cue Cat」は、PS/2キーボードポートに挿入するバーコードリーダーで、途中分岐されたもう1つのコネクタにはキーボードを取り付ける。ハードの取り付け後は、Webから「CRQソフトウェア」と呼ばれるドライバとアプリケーションソフトをダウンロードして導入する。これで、もうTime誌の特集ページに掲載されているプロダクトコードをなぞるだけで目的のWebサイトへ簡単にナビゲーションしてくれる。すでに、クロス社のペンにこのCue Catと同じ機能を搭載した製品「Cross Convergence Pen」も発表されている。この特殊なペンにはプロダクトコードをスキャンすることで300ものWebサイトアドレスを記録可能で、パソコン連携には専用のリンクケーブルも用意されている。
国内では、バーコードリーダーの費用を自分以外の誰が負担するかで主催者が喧々囂々もめているうちに、このようなビジネスの得意な米国にアッという間に先を越された格好になってしまった。住宅情報誌や求人誌と同じく、基本的に情報掲載各社がその大部分を負担することは薄々は感じていたはずなのだが……どうも日本はトライアルにおいてリスクを取る、最後の思い切りが甘いようだ。
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途中分岐のあるPS/2接続のバーコードリーダーが標準添付
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特殊な形状をした斜めのバーコードがプロダクトコードだ
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品名 |
購入価格 |
購入場所 |
米国版Time誌(6月4日発売) |
1000円 |
ラオックス書籍売り場 |
・ Digital Convergence社(英文)
http://www.crq.com/
・ Cross Convergence Pen製品情報(英文)
http://www.cross.com/cross/conv-faq.html
(ゼロ・ハリ)
2001/08/02 00:00
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