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蘊蓄好きに 「オメガ・スピードマスター・プロフェッショナル」
手巻きの時計は、毎朝、無の境地の巻き上げ作業を終える頃には目も覚めてくる
実は、筆者はロレックス腕時計が大嫌いだ。一番の理由は、ワイフを含めて持っている人間や密かに持ちたいと思っている人間が日本には多過ぎること。そしていつものように日本国内だけだが、示し合わせたようなトレンドマガジンの一斉ヨイショ特集記事、あと諸外国に比べてもなぜか説得力に欠ける圧倒的に年齢層の低い啓蒙者層や取り巻きが大きな理由だ。ロレックスファンの方でも、こうした状況を苦々しく思っている向きも多いのではないだろうか。そんなわけで、あれこれ多くの理由から、筆者は万一宝くじで一億円当たることがあったとしても、絶対にロレックス腕時計は買わないと決めている。しかしその反動か、手頃な価格の腕時計は気に入ったモノがあると、とにかく全部買うことにしており、ここ10年足らずで、ロレックスの3個や4個は十分買えるほどの散財をしてしまった。
しかし、今回はそういう習慣や心理は全て投げ捨ててでも欲しくて、久方ぶりに実行に踏み切った衝動買いだった。高級腕時計にはふだん全く縁のない筆者だが、米国NASAのサイトを眺めているうちに、オメガ社の「スピードマスター・プロフェッショナル」がNASAの宇宙飛行士のオフィシャルウオッチに指定されていることを知った。また、映画でお馴染みの「アポロ13号」でもそういうシーンがあったが、宇宙空間における爆発でコントロールが利かなくなったエンジンをスピードマスターで秒単位の時間計測をしながらマニュアル噴射して、宇宙船を地球帰還ルートに乗せてクルー全員の命を救ったことなどを知った。NASA指定や御用達であるにはそれなりの過酷な試験を通過したベストバイ商品であることの証明なのだ。
ミーハーで頭の回転の少しゆっくりな筆者は、NASA指定のプロフェッショナル仕様のモノが昔から大好きだ。思えば偶然だが、月の石を地球に持ち帰った旧ゼロ社の「ゼロハリーバートン・アタッシェケース」を何十年か前に初めて買った時も同じ理由だった。もちろん、全てのスペースシャトルにクルーの標準パソコンとして搭載されている「IBM ThinkPad」はいつも使っている。あと足らないのは「オメガ社のスピードマスター・プロフェッショナル」だけだとやっと気づいた訳だ。
雨は止んでいたが梅雨のうっとおしい日に有楽町に新しくできた「ビックカメラ」の開店時間に合わせて大阪から新幹線で戻り、そのまま直行で購入した「オメガ社のスピードマスター・プロフェッショナル」は期待を裏切らない素晴らしい腕時計だった。
単なるWebの受け売りで、蘊蓄の海にどっぷりと首まで浸かって購入した、なぜか一番高い「手巻きモデル」は背面がスケルトンで内部のメカが透けて見えるミーハーモデルという、ちぐはぐだが、「FIRST WATCH WORN ON THE MOON」という背面の記念刻印が超気に入っている。これでNASA御用達3種の神器は揃った。しかし、それらが相応しくなるまでにはまだまだ何年もかかりそうだ。
背面スケルトンモデルもある。周囲のFIRST WATCH WORN ON THE MOON が最高だ!
NASA御用達のプロ専用「3種の神器」。OMEGA Speedmaster、ThinkPad、Zeroなのだ!
品名
市価
購入場所
オメガ・スピードマスター・プロフェッショナル
20万円ていど~
(モデルによる)
有楽町ビックカメラ
時計売場
(ゼロ・ハリ)
2001/07/17 00:00
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ケータイWatch編集部
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