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ポルシェデザイン 「ハードボイルド・ボールペン」
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黒い箱に銀箔で型押しされたロゴマークが光る専用パッケージ
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ドイツの「ポルシェデザイン社」は、クルマだけではなく、他社メーカーのためにカメラやバッグ、文具などのデザインも扱っているのはご存じだろう。月に何度か、銀座の伊東屋や新橋駅前のキムラヤの文具売り場などをうろついている筆者が、文具としてはひさびさの“インパルス・バイング”をしてしまったポルシェデザイン社がファーバーカステル社のためにデザインした奇抜なボールペンをご紹介したい。
「ファーバーカステル社」はご存じのように、カステル伯爵が創業したドイツの筆記具メーカーだ。創業からすでに250年近い歴史を誇っている。筆者は、同社製品では鉛筆削りキャップ付きの「UFOパーフェクトペンシル」や「水性ローラーボール」、「E-MOTION」ボールペンなどを常に愛用している。いずれも個性的でこだわりがあって、一度同社の筆記具を使い始めると癖になる可能性が強い。
ポルシェデザインのボールペンは、ユニークな個性を発揮した外観で、従来のナチュラルな形状を重視した同社のデザインとは一線を画すメカニカルで斬新なデザインだ。ボールペンの外装として、0.22mmのステンレスワイヤーを20本使用して、編み込んだ布地のような素材を円筒形に整形し利用している。素材は、ル・マンの耐久レースで何度も優勝したポルシェの経験をベースに作られた「テックフレックス」と呼ばれている金属で、高熱を発するエンジンルーム内で、重要な電気系統の配線を保護するために開発されたモノなのだ。「テックフレックス」は金属なのに布地のような手触りと、超寿命の耐久性と断線しにくい伸縮性を併せ持った素材で、自動車業界では絶対の信頼性を得ているものだ。
ボールペンの芯先を出すには、ごく普通のノック式ボールペンと同様に芯先と反対側を親指の腹で押すが、テックフレックスで鎧のように全体をくるまれているので多少の力が必要だ。少し力を込めて親指で押すことで、ボールペン全体の上半分をカバーしているテックフレックスが伸縮し、芯先が顔を出すというメカだ。当然ながら少し重いということを除いては、本当に持つ喜びと、初めて見る他人に絶対自慢できる蘊蓄が抜群だ。内部の交換カートリッジはパーカー社のインクカートリッジを採用しているので入手の心配もない。ごく普通のボールペンには興味のない貴殿もどうだろうか。Webでの購入なら川窪万年筆社が便利だ。
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全体を保護するテックフレックス。ペン先のポルシェデザインの文字が光る
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ノックすると、上半分のテックフレックスが縮んで芯先が出る
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品名 |
価格 |
購入場所 |
ファーバーカステル製 ポルシェデザイン・ボールペン |
2万円 (川窪万年筆社の価格) |
新橋キムラヤ 文具売り場 |
(ゼロ・ハリ)
2001/07/16 00:00
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