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リーズナブルな価格の万年筆が楽しい。OHTO社「F-Mine」
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いつもの文具店を通りかかり衝動買いしたOHTO社の「F-Mine」
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昔の感覚だと「万年筆は高価」という考え方が一般的だ。万年筆が市場で人気の筆記具としてピークを迎えたのは、映画「三丁目の夕日」などで一時期ブームになった昭和30年代なのかもしれない。当時、学童・学生だった人はすでにほぼ50歳以上の年齢になっており、さほど無理をしなければプチ高級な万年筆を購入できる経済状態の人も多いだろう。
そんな団塊の世代を中心に、万年筆市場は動いている。また、筆者の周囲だけなのかもしれないが、30代の女性においても、万年筆に惹かれている集団がありそうだ。彼女らは、高級万年筆を購入するわけではないが、カスタムインクを楽しんだり、数千円以下の価格帯でデザインコンシャスな国内外の万年筆を購入する層だ。
昔は万年筆のペン先は「金」という概念が問答無用にあった気がするが、テクノロジーの進歩なのか、昨今の万年筆はステンレス製のペン先でも驚くほど書き味のスムースな製品も多い。筆者は、万年筆のマニアでもコレクターでもないので、万年筆の良し悪しに関しては明確な判断基準を持ち合わせていない。スムースな書き味の万年筆が良いと感じるときもあるし、勝手なもので多少の引っかかりが心地よい時もある。
概して、筆者は細かい字を書くことが少ないので、購入している万年筆のペン先は中字の「M」がほとんどだ。今回、ご紹介するOHTO社の「F-Mine」もよく行く大阪ミナミのショッピングセンターにある文具店の店頭で見つけ、試し書きをして衝動買いしたもの。人によって高級感の定義は異なるが、全体がシルバーとゴールドのツートーン(アルミニウム)で、適度な重量感はとても千円台の万年筆とは思えない仕上がりだ。書き味は、紙によって多少の違いはあるが、ほんのごくわずかサクッと引っかかる心地よさだ。
とくに万年筆に詳しいわけではない筆者の友人の多くは、その書き味と外観から想像するよりずっと安い値段に驚いていた。万年筆も含め、これからはプロが勧める商品だけではなく、素人の眼を持った人が選ぶ商品の価値が露出し、それらが市場を動かす時代になっていくのかもしれない。OHTO社の「F-Mine」、久しぶりに素人の筆者が心から拍手を送りたくなる廉価版万年筆の逸品だ。
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予備を含めてカートリッジを2個入れられるが、余裕がありすぎてカチャカチャ音がする。できればカートリッジ2個分ピタリの空間が理想だ
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見かけは「金」もどきだが、スチール製のペン先。万年筆のプロには違いがわかるのだろうが、筆者には十分満足できる書き味だった
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商品名 |
購入価格 |
購入場所 |
OHTO社「F-Mine」(限定品) |
1575円 |
大阪なんばCITY南館 ステーショナリー「オズ」 |
■ URL
OHTO
http://www.ohto.co.jp/
(ゼロ・ハリ)
2008/12/10 10:54
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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