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表の顔は堅気の会社員・裏の顔は仕事人!? 「ガーディアン・エンジェル」
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片側だけ見れば、ごく普通の綺麗な革製バッグだ。しゃれが通じない場面では、こちら側を見せるようにしよう
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最近は20年近く使っている「ゼロ・ハリ」というペンネームを変えようかと思うほど、米国ゼロ・ハリバートン社のアタッシュケースを購入することがなくなってしまった。一時は大から小まで、“自宅ショウルーム”ができるほど沢山あったはずが、今では、室内展示専用となったビンテージモノのアタッシュケースが寂しくたった3個だけ。今は3つが並んで他の鞄の置き台として余生を過ごしている。
そんな筆者が昨今使用しているのは、オンオフいずれの場合も、何の変哲もない“ソフトブリーフケース”がほとんどだ。本日は、かなり以前から目を付けていて、偶然都内で見つけて即買いをしたソフトブリーフケースをご紹介しよう。
オランダのロッテルダムに本拠を置くキャロライン・フリーガーとヘイン・ファンダム夫妻のデザインによる「ガーディアン・エンジェル」と命名されたこのブリーフケースは、2006年にニューヨーク近代美術館(MoMA)のパーマネントコレクションに選出された。彼らは夫婦でもあり、デザイナーユニットを組んだ2000年頃から、社会に向けて何らかのメッセージを込めたプロダクトを意欲的に発表し続けている。「ガーディアン・エンジェル」もそんな作品の中の1つだ。
拳銃やナイフによる殺傷事件の世界的な増加。そして逆に銃がなければ安心できない一部の人々。「ガーディアン・エンジェル」は、デザイナーである彼らが、そんな現代の不安定な社会環境をアイロニーとユーモアを込めて表現したプロダクトだ。
鞄の片側はフェルト素材の型押しで、「鞄の中にピストルを潜ませている」ことを暗示する出っ張りのシルエットが特徴のデザインだ。一方、もう片方(反対面)は、スムースな高級革を使用したごく普通のブリーフケースの顔をしている。銃社会によって拮抗を保っている2つの現代社会を表裏で皮肉っているようにも思える。
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一見して普通のブリーフケースだが、側面に異様なくらいリアルなふくらみが……他に、オレンジやブラウン等のカラーバリエーション、幅の小さなサイズ等もある
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あまりにもあからさまな突起なので、ジョークと笑ってくれる人も少なくないだろうが、9.11以後はテロに対して極めてセンシティブになっている米国の手荷物チェックあたりでこのユーモアが通じるとはあまり思えない。「ガーディアン・エンジェル」を初めて見た係官が早合点したりして、不愉快な事態を招く危険性は皆無とは言えない。その時は、間違ってもブリーフケースの中に手を突っ込んだりしないことが肝要だろう。ぜひ読者諸兄の今後の武勇伝を聞かせて欲しい。
鞄としての「ガーディアン・エンジェル」は、軽量だが底面はしっかりと作られている。残念ながら底に鋲はないが、自立できるブリーフケースだ。内部にはジッパーで開閉できる1個のポケットと携帯電話ホルダーが用意されている。専用のストラップが付属し、ショルダー型ブリーフケースとしても使える。
フェルト地は静電気の多い冬場は小さなホコリが付着しやすく、手入れは少し面倒だ。すでに世界中で販売されているが、ヨーロッパでは230ユーロ(約37,000円)、オーストラリアでは419オーストラリアドル(約4万円)、国内での販売価格は36,750円なので、僅差ながら日本が一番安い感覚だ。
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マチは約9cmあり、パソコン、デジカメ、雑誌等、かなり多くのモノを収納できる
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リアルすぎるピストルのふくらみ。他にナイフなどシルエット違いのモノもある
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商品名 |
購入価格 |
購入場所 |
ガーディアン・エンジェル ブリーフケース (Lサイズ、黒) |
36,750円 |
新丸の内ビルディング内「Studio Graphia」 |
■ URL
Studio Graphia
http://www.marks.jp/
(ゼロ・ハリ)
2008/01/08 11:04
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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