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本日の一品タイトルGIF
隣のギャルとは違う「ER209i」は最高!

オーロラブルーのシックな色合いは意外と落ち着きがあって年齢を選ばない

 早起きしてヨドバシカメラ町田店で、北欧スウェーデンのケータイの雄「エリクソン社」のiモードケータイ「ER209i」を発売日に機種変更でゲットした。最新型ではないが、カラーiモードの「D502i」からの機種変更なので、さぞ奇異に映っただろうことは想像に難くない。しかしそれには深い理由がある。

 ことケータイに関して、最近筆者には強い偏見がある。たまたま乗りあわせた電車の中でメール着信を察知しても、隣り合わせた若い女性がすでに自分と同じ二つ折りのN502itなんかを取り出してメールを見ていたりすると、それとまったく同じケータイなんて恥ずかしくて取り出せないと感じてしまう。そのため、筆者が勝手にそう呼んでいる「ギャル電」のたぐいは常に筆者のケータイ候補としては選択外の存在なのだ。

 歴史の短い日本国内のケータイ市場は、欧米のそれに比較して成人が抵抗なく持てて、個性的なデザインのモノが極端に少ない、関西風の「ヒカリものマーケット」のようだ。また出荷台数だけは多いが、市場としても未成熟で、巨大企業が集中的に一般的に収入の少ない若年層から小額の日銭をかき集める「ドラッグビジネス」の域を出ていない。通話料金を支払うために働いている現在の日本の若者が40歳を過ぎる2020年頃の日本のケータイ市場の変化が今から楽しみだ。残念ながら人は地球の公転に合わせて毎年1歳ずつ年をとるのだ。

 エリクソン社のER209iは、バング・アンド・オルフセン社のオーディオ装置などに通じる北欧らしい気品とデザイン、カラーリングが独特の雰囲気を醸し出してくれる、最後にやって来たiモードケータイだ。基本的に、シルクロードのまだ先の海の向こうにある名前だけは聞いた事のあるジパングと言う国で1000万台以上出荷している「iモードケータイ」と自慢されても、バイキングの国、ユーザーマナーを含めた本当の意味でのケータイ先進国の北欧諸国から見れば、そんなことはどうでも良いに等しいことなのだ。


 エリクソンER209iは、21世紀中にはまず有り得ないだろうが、万が一、なんらかの理由で日本のiモードが世界標準になった場合の小さな保険なのかもしれない。そのため、あくまでそのコンセプトは自社の哲学に忠実に、媚びを売る事なくプライドのある製品として固い意志を持って存在している。

 理由も無く猫も杓子もカラーを目指す時代にあって、同じ北欧のノキア社と同様に、実際にはまだまだ見づらいものの多いカラー液晶画面ではなく、コントラストのはっきりしたモノクロ液晶を採用し、多少小さいが全ての環境で見やすい日本語ボールド文字をクッキリと表示する。国産並みの77gという、軽量でコンパクトなボディの左右に配置したナビキーとマナーキーは適正な操作に割り振られており、D502iからの移行でもたった数分でその基本操作には慣れてしまう。

 北欧デザインのクールなER209iはアジアンテイストのド派手なケータイの中にあって目立たない存在ではあるが、日本の電話会社をはじめ、メーカー企業、ユーザーの多くが、地球規模で見たケータイ先進国からから学ぶ事はまだまだ多いだろう。

 グローバルな視点で見れば、ER209iはクールなケータイだ。しかし、そんな時代は決して日本には来ないとは思うが、「右を見ても左を見てもER209iだけ」という時代になって欲しくはない。せっかく気に入っているのに、今の日本でこれを越える個性的でクールなケータイをまた探すのは至難の技だろうから……。蛇足だが、筆者の購入したER209iがこの日、同店最後の機種変更割り当て分らしかった。入荷はいったい何台だったのだろうか? そんなに少ない台数なのか、それとも筆者と同じ変人、いやグローバルな観点からケータイをクールに見る事の出来る輩がそんなに多いのだろうか? 謎が解けても意味の無いことだが、製品の個性を追求すればするほど、派手にはなるが、没個性に陥ってしまっている日本のケータイワールドにおいてER209iは、とても興味深いケータイだ。


<p align="left">フリップを開けると世界一、北欧の<br>ケータイ独特の雰囲気がある</p>

充電スタンドもお洒落だ。アナログ
時計が見やすい

品名 発売元 価格 購入場所
ER209i NTTドコモ 1万5400円(機種交換) ヨドバシカメラ町田店1階



URL
  エリクソンのER209i製品情報
  http://www.ericsson.co.jp/phones/frameset.htm


(ゼロ・ハリ)
2000/12/18 00:00

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