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デンマーク製「EARPHONES A8」で快適デジタルミュージック
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最近筆者が購入するモノは、なぜか北欧に拠点を置く会社のモノが多い。先日も1年近く使ったカラーケータイから、独特のフォルムに惹かれて、スウェーデンのエリクソン社のケータイ「ER209i」に乗り換えてしまった。海外製品だからといって絶賛する気は毛頭ないが、頑固に伝統を守りながら、しかし飽きの来ないポリシーのあるデザインの製品を作り続ける姿は、流行を競って追いかけているように見えなくもない昨今の国内オーディオメーカーとは全く別世界なのだ。
個性的なデザインで有名なデンマークのバングアンドオルフセン社もそういう海外のオーディオ・ビジュアル・メーカーの最右翼だろう。「Beo」と名付けられた同社のオーディオラインアップは、その洗練されたデザインと独特の音作りで、国内にも静かだが熱いファンが多い。しかし、国内の小型のシスコンが4万円前後で買える時代に、同社の製品は一見似たようなフォルムをしながら圧倒的に高額である。違いはわかっても、「デザインの統一感が命」の同社の製品に、現在の全ての手持ちオーディオ装置を一斉に置き換える度胸もお金もなく、じっと見ているだけの時間が既に数年間過ぎ去ってしまった。
昨秋、よく立ち寄るサンフランシスコのパウエル通りに面したB&O社の販売店で見かけたイヤホンは、これぞB&Oと言えるクールなデザインをしており、その場で購入を決意したが、先客の接客が余りにも長く、やむなく諦めて帰国した。日本国内でも代理店がすでに同製品の販売を開始してはいたが、どのお店も既に完売。入手できないままついに年を越し、21世紀になってしまった。ところが、年始に買い物に出かけた新宿のデパートで偶然見つけ、速攻で購入したのが今回ご紹介するバングアンドオルフセン社の「EARPHONES A8」だ。ヘッドセットだとかネックバンド……だとか、ややこしいネーミングにばかりに凝る国内メーカーと異なり、あくまでありきたりな「イヤーフォンズ」という古くからの名前を使うあたりがなぜか信頼できる。
EARPHONES A8は総重量16グラム、アルミニウムの精密な造りは、そういうモノを見慣れているはずの日本人の目にも感動するくらい美しい。個性ある人間の耳にパーフェクトにフィットするように、ある部分は回転し、ある部分はピストンのように伸縮する。それらのパーツがお互いフレキシブルに動作して、確実に自分の耳にフィットする「着る感覚」は確実に感動を呼ぶだろう。また日常眼鏡をかけている人でもまったく問題なく使用できることも大きなメリットだ。もちろん、外観デザインに負けず、そのサウンドもクールかつパワフルでバランスが良く、筆者の愛用しているRio 600とも相性はすこぶる良い。多少値段は多少張るが、持っていて決して損のないイチ押しの逸品だ。
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交換用のイヤーパッド1組と、延長ケーブル、説明書が同梱されている
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3カ所がフレキシブルに調整でき、3次元のフィッティング感覚を感じさせてくれる
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ブラックのB&Oのロゴ入りの専用ケースが付属する
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どことなく共通点のあるデンマークのB&O社、スウエーデンのエリクソン社
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(ゼロ・ハリ)
2001/02/15 00:00
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