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初心者向け? マニア向け? デジタル一眼レフ「D40」
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レンズキット付属の18-55mmレンズと本体。この組み合わせで約680gと軽量
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数年前まで、デジタル一眼レフカメラは20~30万円前後という価格もあって、ハイアマチュアをユーザーの中心としていた。しかし、ここ最近は定価で10万円を切る価格帯の製品も数多く、高級コンパクト機と拮抗する市場になっている。
今回紹介するニコンのD40もそんな安い価格帯の商品の一つだ。18-55m(一般的なフィルムカメラ用レンズの約27-82.5mm相当)の標準レンズが付いて実売価格が7万円前後と、コンパクトデジタルカメラと比べてもかなり手の出しやすい価格となっている。なぜ低価格に抑えられているのかというと、思い切って機能を制限しているからである。CCD画素数は約600万画素と、プリントや鑑賞に十分なレベルとはいえ一世代前のスペック。競合他社の同価格帯一眼レフやコンパクトカメラが800~1,000万画素なのに比べるといささか少ない。
また、もうひとつのコストダウンポイントは、オートフォーカスの形式にある。一眼レフカメラ(銀塩・デジタルを問わず)では、本体の中にレンズを動かすモーターを内蔵しレンズを駆動するのが一般的だ。D40ではレンズの方にモーターを内蔵する方式を採用し、本体のコストを下げている。本体のコストが下がり、また本体の軽量化もできるというメリットはあるのだが、逆にレンズにモーターを内蔵すると交換レンズの価格が上がってしまうというデメリットもある。
さて、このカメラ、次の2種類のユーザー層を狙っているように思う。
1つ目はエントリーユーザーだ。小さな子供を持つ親、特に若い母親など「もっと子供の写真をきれいに」といったニーズを充たすエントリー機という位置づけである。付属のレンズキットだけでもきれいに撮影でき、ほかの機種に比べて軽いので、気軽にコンパクト機からのステップアップを狙える、という層。さらにステップアップして交換レンズを購入する際に、割高なため躊躇する懸念はあるものの、まずは一眼レフを気軽に使って貰うというのが目的となるのがこのユーザー層だろう。
2つ目はややマニア層だ。私はこちらに当てはまる。D40は、ほかのニコン製デジタルカメラと同様、過去のニコンFマウントレンズが使用できる。モーターを内蔵していないレンズではマニュアルフォーカスとなってしまうのだが、F値(レンズの明るさを示す値)が開放で5.6より小さい(明るい)レンズで、ピントが合っているかどうか判断してくれる「フォーカスエイド」機能が使えるのでマニュアルフォーカスも苦にならない。また、600万画素というスペックも、メディアへの記録時間が短いので軽快な撮影を妨げない。
何より、伝統のあるニコンFマウントレンズだけあって、レンズが中古市場に比較的安価で出回っているというのが嬉しい点である。素子の都合上、レンズの焦点距離から1.5倍されてしまうので、広角撮影は苦手になるのだが、逆に望遠側は得意分野だ。サイズの小さな300mm程度の望遠レンズでも450mm相当になるので、大荷物にならずに撮影できる。先日もサッカーの試合に中古屋で手に入れたレンズを持参していったが、記録時間の早さで枚数を稼ぐことにより、マニュアルゆえに合っていないピントなどの失敗を気にせずに快適に撮影することができた。望遠による手ブレも、比較的軽いレンズのおかげで少なく抑えられた。
ユーザー層はまっぷたつに分かれるが、いずれの層も満足のいく一品であろう。
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上面のステータス表示液晶画面を廃したことで、シンプルなデザインになっている
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軽量なので、普段は片手ストラップで持ち歩いている
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商品名 |
メーカー |
購入価格 |
購入場所 |
D40 レンズキット |
ニコン |
69,800円 |
ビックカメラ |
■ URL
製品情報
http://www.nikon-image.com/jpn/products/camera/slr/digital/d40/
(ナカムラ)
2007/02/27 11:04
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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