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「機能が形を決める」ポルシェデザインのねじるボールペン
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シンプルなステンレス素材のデザインはシンプルなブラックの箱に似合う
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以前ご紹介した 筆者のもう1つのポルシェデザインのボールペンP'3110
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「ポルシェデザイン」は、ドイツの名車ポルシェを生み出したフェルディナント・アレクサンダー・ポルシェ氏がプロデュースするプロダクトデザイン集団である。日本では知る人ぞ知るという感じで、一般的な浸透度はいまひとつなブランドだが、昨今は、男性用鞄やアクセサリー、筆記具の世界でもなかなか興味深い製品を生み出している。
ポルシェデザインのボールペンは、いずれも外観に工夫ある「ヒネリのあるデザイン」が特徴だ。筆者が今回購入したP'3130ボールペンは、芯先の繰り出しに「ねじり」操作を採用した、一見したところではごくありきたりな製品だ。ポルシェデザインが普通の「ねじり」と異なるのは、使う人や、周囲の人達にその「ねじり」をいかに美しく見せるかを追求し、目で見える形にデザインしたことだろう。
P'3130の本体は見事な光沢ある直径1mmのステンレス製ワイヤー17本で包まれている。ボールペンの芯先を繰り出すには、本体の上部と下部をそれぞれ左右の指先でつまみねじる。約150度のねじる回転操作によりボールペンは芯先を送り出し、本体を包んだ17本のステンレスワイヤーは角度を1度ねじるごとに異なった景観を表現する。
ちょうど半分の75度回転させたところで、17本のステンレス製ワイヤーは全て平行線となり、ねじり始めとねじり終わりは真ん中がくびれたボールペンの軸の直径も、そのときに最大直径となる。この機能により収納時と使用時はボールペンの中央部分はくびれて持ちやすく、視覚的デザイン効果と実用面の両面をカバーする。これがポルシェデザインの「機能が形を決める」という特徴だ。
P'3130のエレガントなデザインを多少“ダサイ”イメージにしているクリップは取り外し可能だ。クリップを外したP'3130はよりエレガントさを増すことは確実だが、コロコロと机上を回転して落っこちる危険性が高い。デザインのトータルビューティにこだわるなら外して、安全第一なら取り付けて使うなど、ユーザーが選択できる。
単に売るためだけの意味のないデザインや、デザインのためのデザインを量産したクオリティの低い電卓やオーディオ装置のデザイナーズブランド品が溢れる現代の日本において、ポルシェデザインは「真のデザインとは何か」を考えさせてくれる小さな商品を日夜生み出している「ホンモノ」なのだ。
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芯を繰り出す「ねじる」操作のあいだ、その表情は優雅に変化する
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クリップは取り外しが可能。デザインにこだわるなら外して使いたい
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製品名 |
価格 |
購入場所 |
ポルシェデザイン P'3130ボールペン |
31,500円 |
銀座 伊東屋 |
■ URL
PORSCHE DESIGN(独文/英文)
http://www.porsche-design.com/
本日の一品:ポルシェデザイン 「ハードボイルド・ボールペン」 (2001/07/16)
http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/todays_goods/5306.html
(ゼロ・ハリ)
2007/01/17 11:03
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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