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表面キズではDVDデータは消せない。そこで「記録喪失III」
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「記録喪失III」本体。写真では分かりにくいが、A4用紙に対応したシュレッダーと比べると非常にコンパクトな筐体だ
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DVDはCD-Rと異なり、表面にキズをつけた程度では、データは消去できない。これは常識だ。……と書くと筆者がその道のプロのように聞こえるかもしれないが、実は筆者も先日になってようやくこのことを知った。
要はこういうことだ。CD-Rの場合、データ記録面が表層にあるため、CD-Rの表面にキズをつけただけで読み取れなくなる。しかしDVDの場合、データ記録面の両面を厚いポリカーボネイトが覆っているため、表面にキズをつけただけでは奥にあるデータ記録面は生きたまま。表面を研磨して読み取りエラーさえなくせば、また読めるようになってしまうのである。
つまり、CD-Rと同じような感覚で、表面にカッターでキズを入れただけで廃棄していると、データ流出が容易に起こりうる可能性があるというわけだ。同じ1枚の円盤とはいえ、DVDの容量はCD-Rの数倍。重要データをまとめてバックアップする用途で用いている企業も多いだろう。用心してかからないと、データを消去して廃棄したはずのDVDから大規模な情報漏えいが起こりうるわけだ。
となると、DVDを確実に読み取り不能にするためには、内部のデータ層にダメージを与えることが必要になってくる。少なくとも表面をクラックする従来タイプのCDシュレッダーでは力不足だ。物理的に穴を開けてしまう方法もあるが、これを個人で、しかも何枚も行なうのはかなりの労力が必要になる。刃物や工具を使うとケガをする危険もあり、あまり得策ではないだろう。
そこで出番となるのが、今回紹介するDVDシュレッダー「記録喪失III」だ。表面をクラックしたり穴を開けるといった生易しい方法ではなく、DVDメディアを文字通り粉々に裁断してしまうマシンである。写真をご覧いただければ一目瞭然だが、ここまで原型をとどめない状態になってしまうと、いかに内部のデータに執着があっても、読み取ろうとする気は失せるだろう。
本体サイズは、小さな炊飯ジャー程度とコンパクト。裁断が終わったDVDの破片は、下段のトレイから取り出して廃棄する。このトレイ、容積的にはかなり余裕があるものの、裁断したDVDの破片がつかえてしまう場合もあるので、10枚ごとにトレイを片付ける必要がある。紙のシュレッダーのように自動圧縮されるわけではないので注意したい。
言うまでもないが、DVDだけではなく、従来のCD-Rにも対応している。焼きミスしたメディアを安全確実に廃棄するため、オフィスはもちろん、家庭に1台備えておいても損はないだろう。
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上部のスリットを立てて、DVDメディアを挿入
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バラバラに裁断されたDVD。これではさすがに復旧は不可能だ
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製品名 |
購入価格 |
発売元 |
記録喪失III(SRD-S3) |
10,290円 |
イーレッツ |
■ URL
製品情報
http://www.e-lets.co.jp/product/srd-s3/
(後藤 重治)
2006/05/30 11:03
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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