|
|
|
専門店の「本枯鰹節」と特製「かんな」をアメ横で買う!
|
|
|
|
アメ横「伊勢音」は数多くの本枯鰹節や、しいたけ、昆布などを扱っている
|
|
筆者の購入したコンビネーション。総額約9千円
|
年末年始には何百万人の買い物客でごった返すので有名な御徒町アメ横商店街は、筆者の自宅から歩いて10分ほどの距離にある。筆者の趣味の1つでもある、万年筆や腕時計、世界中の鞄や靴などのブランド品から、ミリタリーグッズやフィギュアなどのマニア向け商品、巨大なお菓子屋、世界の食材まで、ここアメ横にはないモノがないと思えるくらい商店構成が充実している。
そんなアメ横で、筆者が以前から気になっていたお店が鰹節専門店の「伊勢音」だ。「伊勢音」は、鰹の中でも、真冬に日本の遥か南方で捕れた「初鰹」だけを原料に使った極上の「本枯鰹節」だけを扱う古くからの専門店だ。鰹節は、大きな釜にお湯を入れて長い時間煮熟し、乾かして、黴(かび)付けを繰り返すという面倒な作業を7~8回も繰り返し、やっと出来上がる日本が世界に誇ることのできる、究極の保存食なのだ。
昔から、鰹節は「勝男武士」に通じるとして、武士間の祝儀や贈答品として用いられていたという。普通、1尾の鰹からは、背中側から2つ、腹側から2つ、合計4つの鰹節をとることができる。脂分が少ないため、淡泊なだしがとれると言われる背の部分から作られたのが「雄節」と呼ばれる。また、脂がのっていて、コクのあるだしがとれると言われる腹側からとれる鰹節を「雌節」と呼んでいる。これら「雄節」と「雌節」を一組にして組み合わせると「亀」の格好に見えることから、昔から、長寿を表わす縁起物として重宝されてきた。
長い時間をかけ、丹精込めて作り上げられた本枯鰹節は、2つをそれぞれ左右の手に持って打ち合わせると、高く澄んだ気持ちの良い音が響く。そしてかんなで削るほどに、断面は宝石の琥珀や瑪瑙(めのう)のような色艶に変わり、黴でボロボロとした外観とは歴然たる違いを見せつけてくれる。そして、自らの手で削った本枯鰹節の味や香りは究極の極みだ。
筆者は、約350g本枯鰹節と同時に、伊勢音特製かんなを購入した。刃の調整は、かんなの命であり、マニアックな調整の面白さが最もある部分ではあるが、素人には難しそうだ。伊勢音では、お店が超多忙な時期である12月を除いて、お店に持ち込めば、かんな刃を研ぐことや調整をライフタイム・ワランティで行なってくれる。
筆者は購入と同時に、素人であることを見破られ、ありがたくお店の中で「鰹節学」の立ち席集中講義を受けることができた。休日の朝、近所の上野桜木にある「藤屋」で豆腐を買い、自分で削った伊勢音の「本枯鰹節」を振りかけた朝食は、究極の1日の幕開けだ。
|
|
ただの「かんな」だが最近では見かけることも少なくなった
|
少し削り慣れてくると、クルクルとカールした美味そうな鰹節が出てくる感動の一瞬だ
|
商品名 |
購入価格 |
購入場所 |
本枯鰹節(約350g) 特製かんな |
2,482円 6,615円 |
御徒町アメ横「伊勢音」 |
■ URL
伊勢音
http://www.iseoto.com/
藤屋
http://www.manta.co.jp/home/fujiya/
(ゼロ・ハリ)
2006/03/02 10:59
|
ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
Copyright (c) 2006 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.
|
|
|
|
|
|