|
|
|
 |
|
楽器に取り付ける極小マイクロチューナー「AW-1」
|
|
|
|
|
|
ピエゾピックアップ内蔵のAW-1はクリップ2個と本体がキット
|
筆者の個人的な記憶を辿ると、弦楽器の原始時代、ギターなどのチューニングは、ポケットに入るくらいの小さな「音叉」を、脚気のテストのように、自分の膝の一番堅いところにぶつけ、音叉の基本音を発振させて、時間経過とともに、だんだん小さくなるその音を耳元で聞きながら、一方の手でギターの糸巻きを巻き上げ、2つの音の差分を聞きながら調律していた時期が長いという記憶がある。
しばらくして、便利なギターチューナーが複数メーカーから発売され、筆者もいくつかのモデルをしばらく愛用した。小さなお弁当箱くらいの大きさのチューナーは9Vの角形電池で動作し、どこにでも持って行ける画期的なアイディア技術商品だった。チューナーの中央に、ギターの6本の弦にそれぞれ対応したポジションの回転ダイヤルがあり、それを順に回しながら6本の弦、全部を調律した。
多くの電気楽器の場合は、その出力ジャックから直接ケーブルでチューニングマシンに音を取り込むのであまり大きな問題はなかったが、アコースティック楽器や管楽器など、デジタル的に信号を取り出せない楽器の場合は、高性能なマイクで音を拾って調律するしかなかった。マイクで音を拾うということは、その収録範囲をテクニカルに制限しても、どうしても周囲の他の音を拾う可能性はあり、厳密なチューナーとしては、頭の痛い問題でもあっただろう。
比較的最近になってから、「音は振動である」ということを納得させるかのように、クリップ式のマイクを利用して、楽器の振動を拾って調律調整するハイテクチューナーが出現した。楽器やパソコン、デジタルオーディオに限らず、現代のすべてのテクノロジー製品はそこそこの大きさで誕生し、人間が自らの手や眼で扱えなくなる直前まで縮小化され、そして、その時から、今度はより高機能化され、少しサイズは戻り、そして定着する。最近の携帯電話を見れば、それは理解できるだろう。
KORG（コルグ）のクリップ式マイクロチューナー「AW-1」はその折り返し点に位置する商品だ。ボタン電池を含んだ重量10グラムで20時間駆動、トランペットから、ギター、エレキベース、フルート、バイオリン、そして三味線までを確実にチューニングするテクノロジーとサイズには正直感動だ。本体のほとんどを占める小さな楕円形のディスプレイに表示されるバーが中央に安定表示されればチューニングは完了だ。
筆者の場合、ベースギターのネックの先にAW-1のディスプレイがこちらを向くようにクリップし、1弦から弦を順次はじき、音（振動）にフラフラするバーをディスプレイの中央にくるように糸巻きを回して弦のテンションを操作するだけだ。演奏の始まる前のチューニングはもちろんだが、演奏が始まってからでも、曲の合間に一瞬で正しくチューニングを保つことができる優れモノだ。AW-1からさらに進化した次世代チューナーは、想像力のない筆者にはあまり思いつかないが、自動チューニングマシン付きのエレキベースが登場するまでは、これで行こうと思う。
|
|
|
一世代前の同様のテクノロジー製品と比べても、そのサイズは驚異的
|
筆者は、愛用のベースのヘッド近くに取り付けて、いつも愛用している
|
| 商品名 |
価格 |
購入場所 |
| AW-1 MICRO TUNER |
5,250円 |
銀座 山野楽器 |
■ ＵＲＬ
KORG「AW-1 MICRO TUNER」製品情報
http://www.korg.co.jp/Product/Tuner/AW-1/
（ゼロ・ハリ）
2005/11/24 10:54
|
ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
Copyright (c) 2005 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.
|
|
|
|
|
|
