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ノキアのデジタルペンでボーダフォン702NKを4倍楽しむ

最近の筆者の三種の神器 専用メモパッド(サードパーティ品)とBluetoothヘッドセット(左)、ボードフォン702NK(中央)、ノキア デジタルペン(右)

自由に描いて、サイズを選び、SENDマークをチェックするだけ。これで、数秒以内にBluetooth経由のメールとして、ポケットの携帯に着信する。写真のように、手書きと携帯キーボードからのメモを合体させることも可能
 北欧、アノト社のデジタルペン技術は、メールに慣れた人間がここ10年近く忘れていた「書くことの素晴らしさ」を再び思い出させてくれるヒューマンツールだ。

 筆者は、パソコン上のスケジューラとのSync(同期)や、パソコン同様にOSを採用した次世代スマートフォンに惹かれてボーダフォンの702NKを2004年末の発売日にゲットした。しかし、実際のところ、まだまだパソコンの悪い点と携帯の不便な点が残されたまま、というのが第一印象だった。

 理由もなくハングアップすることも多く、一般的な携帯電話に比べて基本的な動作も緩慢だ。また、ノキアの携帯電話本体の問題ではないが、PCメールを常時携帯に転送している筆者には、たびたび起こるメールの大幅遅延到着やボーダフォンのサービスエリアの穴なども気になる点であった。

 そうした多くの不満点を一挙に忘れさせてくれたのが、ノキアのデジタルペンだ。特殊な専用紙を使用したメモパッド上に、Bluetooth無線機能搭載の専用ボールペンで感性のおもむくまま文字や絵を描き、メモ用紙上の任意のエリアをチェックする。これだけで、記入したばかりの手書きメモはメールとして、ボーダフォン702NKに飛んでくる。その間、ほんの数秒以内。目の前で描いたメモがポケットの携帯に届くのはインパクトが強い。

 この超便利なNokiaデジタルペン、実際の操作感や結果には、素人でも十分納得できる素晴らしいモノがあるが、肝心のノキアも、直販サイトで細々と販売しているのみで、あまり積極的ではない印象だ。もっとも、先進的な技術製品であればあるほど、インフラの整わない状況では、その正式発表や対応を躊躇するケースが多いのは当然だ。

 ノキアのデジタルペンの場合も、海外からステーショナリー購入などに手慣れたユーザーなら問題ないが、標準添付の専用メモ用紙を使い切ると、CD-ROMにあるPDFファイルをプリンタで印刷してメモ用紙を自作する以外、メモパッドを入手する手段すらない。少し知識のある方なら、この技術の開発元であるアノト社のWebサイトを見れば、小さなCCDカメラが搭載されたデジタルペンが専用紙の上に印刷された特種なドットパターンの制御を受けて、多くの機能を実現していることがわかるだろう。一般の紙は利用できないのだ。


 欧米では、デジタルペンは国内よりもずっと活用されており、サービスや製品も多い。Windowsなどでお馴染みのソフトウェアキーボードの感覚で、紙の上に印刷されたQWERTY配列のパソコンキーボードをペン先でなぞって入力する「ペーパーキーボード」システムや、ペーパー上で1~10の番号をペン先で選択クリックするだけで、あらかじめ登録した任意の宛先にメールを送ってくれるASPサービスも存在する。

 2005年は、日本でも「スマートフォン元年」となるという声もあるが、国境を越えた、PCライクな使い勝手を持つ携帯電話が日本で普及するかどうかは、まだ今後を見る必要があるだろう。

 いずれにせよ、ノキアのデジタルペンと携帯電話のコンビネーションのもたらす利便性は、いずれのセグメントにも感性に訴えることのできる一品のみが持つチャームポイントだと筆者は思う。はまった筆者は、懲りずに、また専用のメモカバーを誂えている。


専用のUSBクレードル経由でパソコン側に送り込まれた手書きメモのすべて。サムネイルで見ることができるので一覧性が良く整理に便利だ もちろん、絵も文字も書ける。紙の上のインクは1色だが、デジタル化される画像ファイルはカラーペンが使え、ペン先の太さも、紙の上にプレプリントされたチェックエリアで選択できる。慣れれば、もう手放せないかも!

製品名 価格 購入場所
ノキア デジタルペン 32,000円 ノキア オンラインショップ



URL
  ノキア オンラインショップ
  http://www.e-shopreg.com/shop/
  アノト社の日本語サイト
  http://www.anoto.co.jp/


(ゼロ・ハリ)
2005/06/15 11:02

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