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万年筆を取り出す楽しみを加速する「Pen Sheath」
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革の種類は多くあるが、コードバンはその中でもピカピカテカテカが特徴の高級素材だ
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日本の文具ブームは、何年かおきに訪れるが、最近の商品傾向は世の中の景気動向に刺激を与えたいとの希望的な観点からかどうか、高級文具路線を意識した商品が多いようだ。
2004年以降、都内に新規オープンまたはリニューアルした大型文具店を見れば、その傾向がよくわかる。輸入物の高級筆記具やその関連製品、高級皮革のファイリング関連商品に必ずと言ってよいほど力を入れている。
万年筆などの筆記具の世界は、その原型ができあがってから現在まで、技術的にどの程度の革新がなされてきたのか詳細は知らない。しかし、昨今の筆記具では、より低価格製品に新しいテクノロジーの反映が最初に行なわれ、高級文具と言われる範疇の製品には、伝統的技術を堅持している製品が多いように思える。そうした傾向は、外観のデザインにも表れている。一部の例外を除いて、高級品は伝統を重んじたクラシカルな外観、廉価版は斬新なデザインというのが一般的だ。
万年筆の場合、これは主たるユーザーの年齢層が高いことに由来するのかもしれない。もしくは、お金持ちは基本的に保守的でクラシカルなデザインや伝統的で安定した技術に対価を支払うのかもしれない。しかし、ひょっとすると、ターゲットとする購買層にウケる、斬新なデザインの商品が提供されていないというのが本当の理由なのかもしれない。
本日は、クラシカルなペンにも、斬新なデザインのペンにもマッチしそうな万年筆ケース「Pen Sheath」(ペンシース)をご紹介したい。あえて、ケースではなく「Sheath」とこだわった理由は、英語に弱い筆者にはわからないが、ナイフなどの「鞘」を「Sheath」と呼ぶ。「ペンで斬る」「ペンは剣よりも強し」という言葉などから、ペンは時として刃物であるナイフより強靱なモノであるという印象を与える。当然、そんな危険なモノは、むやみに振り回さないために「鞘」が必要――というような意味だろうか。
実際、馬のお尻の貴重な革を時間と手間をかけて作られた高級革素材「コードバン」の強さや艶には、他の部位を使った革製品と一線を画する美しさを感じてしまう。ペンの取り出しのために、ケースにジッパーやフラップを取り付けた一般的なペンケースとは異なり、たった1本の万年筆のために作られた「Pen Sheath」は個性的な商品だ。
鞘から抜け落ちることなく、2枚の革で挟み込むようにホールドするには、万年筆に適度な太さが要求される。どんなペンにもフィットするわけではないのだ。一般的に考えれば、フレキシブルな汎用製品が望まれるペンケースの世界において、ペンを選ぶペンケースがあっても面白いだろう。
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万年筆やボールペンには多くの形状や太さがあるが、それらすべてに合うというわけではない
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西部劇に登場するガンマンのホルスターのような形状のペンシースにうまく収まったのは、LAMY社のサファリ万年筆だった。筆者はこの微妙なミスマッチ感が大好きだ
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製品名 |
価格 |
購入場所 |
SPRG ペンシース(ブラック) |
10,500円 |
Webショップ「信頼文具舗」 |
■ URL
ステーショナリープログラム公式ショップ「信頼文具舗」
http://www.wada-denki.co.jp/bunguho/ctlg0571.html
製造元のトリム株式会社
http://www.kaban.com/
(ゼロ・ハリ)
2005/04/19 11:38
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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