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どんな場にもしっくり合う、主張しない贅沢「グランドセイコーGMT」
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メカニカル自動巻のGS、青い針は24時間計。地球上の別の場所の時刻などにセットすることで、海外出張中などにとても便利に使える
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筆者は安物腕時計の衝動買いコレクターなのだが、ある時、有楽町のビックカメラで見かけたセイコー社の「グランドセイコーGMT」にやけに惹かれてしまった。
最近海外に出かけた際に、日本との時差を常時把握するために2カ国同時表示のデジタルクロックを利用したが、その無味乾燥な表示系にはどうも馴染めなかった。そこで帰国後すぐ、清水の舞台よりはるかに高い、上海のグランドハイアットホテルのてっぺんから飛んだ気になって、グランドセイコーGMTを、割引価格とポイントバックに負けて購入してしまった。
グランドセイコーは、日本伝統の匠を表わすように奥ゆかしく、ギラつきの少ないクラフトマンシップに裏打ちされた蘊蓄満載の傑作腕時計だ。新品のときから柔らかく高級感のあるDバックル付きベルトを採用しており、腕に吸い付くような装着感に、「腕時計」という言葉の意味を再認識させられたほどだ。
メカニカルな腕時計では、腕に装着しない時にでも誤差が生じる。グランドセイコーでは、出荷前のテストで各商品の個体ごとに誤差を計測し、「歩度証明書」と言われる実測の平均日差表を添付して販売している。もちろん、置く角度や向き(姿勢)によって実際に生じる誤差は異なるのだが、筆者のグランドセイコーGMTの場合、17日間のテストにおける9種類の姿勢テストの平均日差は0.4秒。クオーツ時計ではなく、自動巻きのメカニカル時計としては驚きだ。
日本市場では、手首の細い日本人にはあまり似合わないようにも思えるゴツいホワイトゴールドやステンレス製の舶来高級クロノグラフに人気が集まっているようだが、筆者の独断では、こと冠婚葬祭のTPOや、腕時計本来の正確性を考えた場合、やはり「最高の普通」であるグランドセイコーに軍配が挙がりそうだ。
グランドセイコーGMTの価格は、一般的なサラリーマンの感覚からすると決して安くはない。というよりもはっきりいって高価だ。所有する自己満足感も味わうことができて、さまざまなTPOに違和感なく馴染むデザインを採用しているため、利用シーンは幅広い。クライアント先でのプレゼンテーション時も、ビジネス上の失敗で心から謝る姿勢を表現したい時も、パーティーの主役を引き立てる役回りを引き受けた時でもしっくりくる。万一の葬儀のお手伝いなどの場合にも、腕時計が袖口から見えても安心。
グランドセイコーGMTは、日本の良心を形にした「本日の一品」だ。
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最初からやけに馴染んだ感じの柔らかい質の良い革ベルトとDバックル。汗をかくことの多い夏の季節用には専用ブレスも別売されている
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30年以上前のセイコーマチックにも採用されていたドルフィン針がクラシックで懐かしい
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製品名 |
標準価格 |
グランドセイコー オートマチックGMT |
451,500円 |
■ URL
セイコー「グランドセイコー」製品情報
http://www.seiko-watch.co.jp/gs/
(ゼロ・ハリ)
2005/03/15 11:11
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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