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時速431kmを体感する! 上海のリニアモーターカー

新幹線に比較して意外と小さな車両の「上海磁浮列車」

磁気浮揚を実現する、レールの代わりになる磁気コイルの列
 1964年10月1日の東海道新幹線開通から40年余りが経過した。現在、日本国内では新幹線網が普及し、500系の東海道新幹線は最高速度の時速300kmを安定して出すまでに完成度を高めている。時速300kmは、ごく普通の大型ジェット機がパワー全開で離陸する瞬間のスピードと同じだ。

 鉄道のスピード競争や輸送力の増加そのものは、技術革新の結果のひとつでしかないという見方もあるかもしれない。しかし、実感しにくい国の成長度を国民が肌で感じ、やる気を起こす明るいニュースとしては、国家にとって極めて重要と言えるだろう。成長期にあった、今から40年ほど前の日本で、新幹線の開業とその後の展開、スピードアップは、多くの国民に希望と勇気をもたらした。これは、現在成長のまっただ中にあるお隣の中国についても同様だろう。

 2005年の年明け、筆者は遊び大半と仕事少々で中国の上海を訪れる機会をもった。期限切れ間近のANAのマイレージを利用したセミパック旅行で計画したため、空港から上海市内まではリムジンバスが用意されていたが、“スーパーマンと同じくらい早い”と噂のリニアモーターカー「上海磁浮列車」に乗るため、チェックインしたばかりのホテルを後にして、地下鉄に乗り、上海市内の始発駅である龍陽路駅に向かった。

 上海の磁浮列車は現在、龍陽路駅~上海浦東(プートン)国際空港間の距離約30kmをほぼ直線で結び、磁気の力を借りて最高速度は時速431km、約7分で走り抜ける。将来は、もう1つの空港である上海虹橋国際空港と結ぶ案や、EXPO会場への交通案、大きくは、香港~上海~北京を結ぶダイナミックな大陸横断案まで飛び出してはいるが、いずれもまだ最終的な確定や認可には至っていないようだ。

 磁浮列車は、静止状態から約2分後には、時速300kmを超え、3分後には、時速400kmに達し、その後間もなく最高速度の時速431kmに達する。その後しばらくすると減速を始め、7分少々で30km離れた空港駅に到着してしまう。

 単に観光乗車を目的にラウンドトリップを体験する人も多いようで、VIP席(グリーン車に相当)の往復乗車券は160元(約2,000円)で駅の窓口で販売されている。季節的な傾向もあるかもしれないが、筆者が磁浮列車に乗ったときは普通席、VIP席とも、極めて空いており、旅行誌などで人気だと書かれていた報道とはかなり食い違いのある状況であった。

 スピード感覚は、多くの日本人が東海道新幹線の「のぞみ」に慣れているとは言え、時速300kmと431kmの違いは、多少スピード感覚の鈍い筆者でも明らかにその差を感じることができた。時速431kmの爽快感は格別だ。体感としても、間違いなくジェット機の離陸時よりはるかに高速だ。しかし、不思議なくらいGを感じない不思議な乗り物でもある。

 上海を訪れる機会があれば、ぜひとも体験乗車をお勧めしたい。時速431kmを体感した後は、和平飯店で、平均年齢80歳近いジャズバンドのスローでクラシックな演奏に耳を傾けるのもいいかもしれない。


グリーン車にあたるVIP席の車内。この日の搭乗者は2人のみ 巡航速度は絶好調の時速431km! 一瞬のうちに反対方向に通り過ぎた上海磁浮列車を、対向するリムジンの車内からなんとか撮影

列車名 運賃
磁浮列車 VIP席(ラウンドトリップ) 160元(約2,000円)



(ゼロ・ハリ)
2005/02/28 11:21

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