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「金はあるところに集まる」という金持ちの論理は貯金箱にも通じるか?
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金運招福と大きく書かれたキャッシュボールの透明パッケージ
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なけなしの1,000円札は、頑張ってイロイロな工夫をやってみても、なかなか2,000円にはならないということは、筆者を含め多くの貧乏人が経験していることだ。一方で、10億円くらい持っていたら、チョットしたことで、それを20億円くらいにすることは可能じゃないか!? なんて貧乏人は考えてしまいがちだ。本当のお金持ちにその実現可能性を聞こうにも、筆者の周囲にはそういうお金持ちが居ないので、いまだにその辺りの謎は解明していない。
最近、日本銀行の発行する紙幣の多くが新しいデザインに変更された。日本中に散らばっているお札を瞬時に新札に入れ替えることなど不可能なので、旧札はその都度、銀行が回収し、新しい札を徐々に世の中に増やしていくオペレーションを取るらしい。そこで、新札の代わりに回収された旧札やら、傷みや何らかの理由で発行元に回収された古いお札は、いずれスクラップされるらしいが、その行方は今まで廃却以外の道はなかなか見つからなかったようだ。
そこに目をつけた富山県の再生業者が監督省庁と話をまとめ、なんと、切り刻んだ旧一万円札を樹脂で固めて、まん丸いボール型の貯金箱を作ってしまった。2004年秋には、地元のテレビやメディアでも紹介され、それなりに人気が出たのか、全国放送にも登場し、昨年末くらいは都内でも限定発売され、人気で購入できなかった人も出るほどだったと聞いている。
筆者は富山県と東京都を毎週往復しており、2004年にこの貯金箱の存在を富山のローカルテレビ局の放送で知った。実は箱ではなく形状的には球状の貯金ボールで「キャッシュボール」と名付けられている。富山市内のデパート「大和」(ダイワ)では先行販売を始めていたものの、なかなか行く機会がなく、目的のキャッシュボールを富山「大和」の売り場で手にしたのは年の瀬も近い頃であった。
眼の良い人がよ~く見ると、細長くスライスされた1万円札等、約100万円分を樹脂で固めた構造がよくわかるが、残念ながら縁起を担ぎたがるお年寄りには、その証拠はほとんど目に見えず、ただの「汚れた堅くて重いボール」に見えてしまうようだ。キャッシュボールを紹介していた地元のテレビ局でも、お金で作った貯金箱がお金を呼ぶありがたいお話をしていたようだったが、肝心の貯金箱がお札で作られていることがひと目で判別できなければ有難みは半減だ。
キャッシュボールの商品企画の人間や売り場の担当者に、商品の脇に大きな「虫眼鏡」を置くというマーケティングセンスがなかったことが少し残念だ。100万円の貯金ボールには500円玉を入れれば10万円は貯まるという。ただし、中のお金を使うには、ハンマーでキャッシュボールを叩き潰すしか方法はなさそうだ。しかし、ハンマーの音と共に、達成感はもっともっと大きく響くだろう。
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100万円分の福沢諭吉が樹脂とのコラボレーションでボールになった
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真剣に見なければ1万円札とはわからない裁断が有難みをダイエット
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製品名 |
価格 |
購入場所 |
キャッシュボール |
1,500円 |
富山県 大和本店 |
■ URL
大和
http://www.daiwa-dp.co.jp/
(ゼロ・ハリ)
2005/02/22 11:01
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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