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デザイン性と機能性と「ELVIS テープディスペンサー」

人気のELVISテープディスペンサー。両手操作が必要だ
 最近では、デザインを意識したさまざまなテープディスペンサーが数多く販売されている。文房具からステーショナリーと横文字で呼ばれるようになり、実用性もさることながら、デザイン性が重視される時代になりつつあるようだ。Web通販ショップなどで見られるデザイン性を重視した国内・海外商品の増加傾向がこの先も続けば、このトレンドはより顕著になるだろう。かくいう筆者もステーショナリーをその「パッと見」で購入することが多い。

 しかし、本来デザインが機能美の結果であるなら、デザイン性と機能性は、同時に成立するべきだろう。デザイン性と同時に実用性も求める貪欲な女友達に、これらのステーショナリーをプレゼントする場合は特に注意が必要だ。

 今回ご紹介するテープディスペンサー「ELVIS」は、インテリア性を強く追求したテープディスペンサーの代表だ。以前本連載でタイのデザイングループ、プロバガンダによるMr.Pシリーズのテープディスペンサーをご紹介したが、Mr.Pよりも好き嫌いが大きく分かれるデザインだろう。


 Mr.PもELVISも、テープをスムースにカットするには多少の慣れや手先の器用さと同時に、すぐに怒らない気の長さも多少は必要だ。しかし、机の上にMr.PやELVISが置かれているのをただ見るだけで、まず使うことのない友人達は、「センスが良い」とか「可愛い」などの前向きなコメントをくれるだろう。

 筆者の場合、道具本来の目的をしっかりと絞って、ステーショナリーと長く付き合おうとすると、本当に自分にとって役に立って意味があるのは、昔から不変のコクヨのテープカッターであることを悟ったしだいだ。しかし、コクヨのテープカッターがプレゼントに向いているかと言えば、疑問符がつく。

 ギフトという観点から見ると、ELVISは「本日の一品」にふさわしいエポックメーキングなデザイン製品だ。ステーショナリー選びはある面、男と女の関係に似ている。ELVISも用途やプレゼンする場所などをしっかり想定した上で選択すれば、満足感もそれなりに得られるだろう。しかし、筆者はしばらく、コクヨ社のT-M12テープカッターのデザイン的良さを日夜探しながら「永遠の逸品」を感じていこうと心に決めた。


可愛さと初めて見た第三者のウケは両者とも抜群だ マグネットでくっつく胴体の真ん中にテープをサンドイッチする構造だ

本来の道具としての機能でははるかに優れたコクヨのT-M12モデル

製品名 価格 購入場所
ELVISテープディスペンサー 2,100円 ヴィレッジ ヴァンガード



(ゼロ・ハリ)
2005/01/27 11:14

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