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空飛ぶ人間が持つデジタルデバイス「アルチバリオメーター」
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筆者が購入したアルチバリオメーター「Explorer」
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現在の高度や昇降状態をリアルタイム表示する
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筆者が趣味でパラグライダーを始めてから1年と数カ月。その熱は冷めることなく、どっぷりと空の魅力にハマっている。
パラグライダーは、山の上から飛び立ち、ただ地表に向かって滑空していくだけだと思われがち。しかし、“サーマル”と呼ばれる、地表や木々が太陽の熱で暖められた際に発生する上昇気流や、山や崖などの斜面に風がぶつかり、上方向へ押し上げる斜面上昇風などあちこちで発生する自然の力によって、飛び立った高度よりもさらに上昇できるのだ。
目に見えない上昇気流を探し出し、飛び立った場所よりも高く舞い上がるのもパラグライダーの醍醐味の1つだが、本能で上昇気流を探すことは難しい。また、エレベーターに乗った時を想像してみれば、動き出した直後は昇降する感覚があるものの、昇降速度が一定になると動いているのかどうか感覚が鈍くなる。つまり、上下方向の感覚を保ち続けるのことも難しいのだ。
そんな曖昧な上下方向の感覚や、自分が乗っている気流の把握を補助してくれるデジタルデバイスが、アルチメーター(高度計)とバリオメーター(昇降計)の機能を併せ持つ「アルチバリオメーター」という便利な計器だ。
登山家も愛用するというアルチメーターは、現在の高度が何mなのかを表示してくれる。対してあまり知られていないバリオメーターとは、リアルタイムで現時点の上昇/下降の状況をディスプレイ表示とブザー音で知らせてくれる。空には、先述した通り、上昇気流もあれば、逆に吹き降ろす下降気流も存在し、その強弱もさまざまだ。本製品のディスプレイには、毎秒何mの速度で上昇/下降しているのかが表示され、ブザー音もその上昇/下降速度に合わせて数種の音階で表現される。目に見えない気流を捕らえているか、風力の強弱はどの程度なのかという情報を目と耳で判断し、フライトする際に活用できる。
アルチメーター、そしてバリオメーターと2つの機能を備えた本製品だが、どちらの機能も、共に気圧の差によって高度や昇降状況を算出する。この気圧センサーの精度は非常に高く、床に置いた状態からひょいと持ち上げるだけで「1m上昇した」と反応するほどに精密だ。
こうした計器を用い、人間に欠けた感覚を補うことでパラグライダーはより楽しくなっていく。あとはこうした情報を活用できるよう己の知識・技術を深めるのみ。もっと練習に励まなくては……と、さらに空にハマっていくのだった。
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携帯電話とのサイズ比較。一回り大きいくらいのサイズで重量は190g
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固定方法はいくつかあるが、ここでは股にマジックテープで巻き付けて固定してみた
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バリ島での1枚。上昇気流を捕らえれば飛び立った場所(写真中央の石段付近から離陸)よりも高く舞い上がれる
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■ URL
Digifly(英・伊)
http://www.digifly.com/
(古宮 創)
2005/01/14 10:59
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ケータイWatch編集部 k-tai@impress.co.jp
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