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超簡単! バックロードホーン自作キット

バックロードホーン自作キット
 オーディオ好きな方ならおそらく「バックロードホーン」という言葉を知っているだろう。今回は、釘も接着剤も不要、ネジを締めるだけで簡単に組み立てられるバックロードホーン自作キットを紹介しよう。

 筆者は過去にいくつかスピーカーを自作したことがあり(もちろん箱だけ)、現在でも38cmのセンターウーハーは自作したものを使っている。バックロードホーンスピーカーの存在は30年以上知識としては持っていたが、なかなか縁がなく、その音も数回しか聴くことはなかった。

 その構造を簡単に説明すると、スピーカーの背面に放出された音をラッパ形状に広がるホーンを通して有効活用するというものだ。メリットは同じスピーカーユニットからより大きな音(音圧)が取り出せ、低音再生に優れることが挙げられる。

 デメリットは箱が大きくなること、構造が複雑でコストが高く量産に向かないことなどだ。実際バックロードホーンは、自作オーディオマニアの中では定番となっているが、メーカー製スピーカーとしては皆無と言えるほど普及していない。「小さなユニット+大きな箱+高いコスト」=「売りにくい」=「メーカーは製品化しない」という図式が考えられる。30年ほど前のオーディオブームの頃は、近所の電気屋にもオーディオコーナーがあった。専門店ではショップ自作のバックロードホーンの音色を聴けたが、最近ではお目にかかることもなく、若い方で実際に音を聴いたことのある人は少ないと思われる。


組立前の部品一式(片チャンネル)
 この自作キットはスピーカー素材の定番MDF材が正確にカットされていて、スピーカー端子や吸音材が一式揃っている。釘や接着剤は不要で、必要な工具もラジオペンチと付属の六角レンチだけだ。板を重ねて最後に両サイドからネジで締める方式で、複雑な板形状により理想的なエクスポーネンシャルホーンを実現している。

 従来のバックロードホーンは、直線的に板をくねらせて徐々に広がるコニカルホーンに近いものなので画期的な発想だ。イメージとしてトランペットとメガホンの形状の違いと言えばわかりやすいであろうか。実際に組み立ててみると最初の1本は撮影しながらとはいえ、1時間程度かかった。最後にスピーカーを固定するタップネジがなかったので深夜に作業は中断、翌日ネジを購入してから息子も参加して2本目を組み立てると30分で完成してしまった。NC工作機械で加工されたと思われる部材の精度は高く、完成度は見事と言えよう。

 いよいよ音出しだ。スピーカーユニットは復活したアルテックの10cmのユニットを選択した。年輩の読者にはボイス・オブ・シアターと呼ばれたAシリーズを懐かしく思う方も多いだろう。比較試聴用に娘のミニコンポに繋いでいるスピーカーを用意した。スタジオモニターで有名なオーラトーンのユニットをアルテックに交換したもので同じ10cmのユニット同士の比較だ。

 鳴らした瞬間、息子も娘も「全然違う」と驚く。息子はホーンの出口に耳をあてて「低い音が出てる、出てる」とはしゃいでいた。音圧も明らかに違うし、JAZZを聴いてもJ-POPを聴いてもベースの聞こえ方は歴然とした差だ。新しいAV機器はいつも音楽を楽しませてくれるが、久々に次から次へとCDを代えて聴きまくりだ。んーーー満足。

 さすがに38cmウーハー専用アンプの電源を入れると比較にならず、10cmの限界を感じたが、ユニットのポテンシャルを十二分に引き出してくれるキットだと感心した。簡単すぎて親の威厳を見せるほどではないが、夏休みの親子工作にもお勧めの一品だ。


断面を見ると二次曲線が美しい 比べると同じ10cmのユニットとは思えない差がある。後ろは38cmウーハー

品名 発売元 購入価格
バックロードホーン自作キット
(MM-151S)
長谷弘工業 33,600円



URL
  製品情報
  http://www.spnet.ne.jp/~hasehiro/product/backlord.html


(奥川浩彦)
2004/07/27 11:09

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