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気分をダイレクトに表わすSwatch社「ニ・ヴュ・ニ・コニュ」
ファニー時計大好きの筆者が衝動買いしたSwatchのモデル
Swatch社は毎年、何かのイベントがあると、その気分によって変わったデザインの腕時計を発売する面白い会社だ。値段が手頃なので、国内外を問わず、出張先やバカンス先でついつい無駄使いをしてしまうことが多い。すでに電池切れを起こしたこの手の腕時計が自宅に数十個もゴロゴロしている筆者宅はSwatch社のマーケティング戦略にまんまと引っかかったお得意さんユーザーの仲間入りをしているはずだ。
個性の強い商品の場合、出会い頭に強烈な魅力を感じて、うっかりすると前後を考えずに衝動買いに走りがちだ。周囲の売り場を一周して、落ち着きを取り戻してくると、それほど魅力的とは感じなくなる商品もこの世の中には多い。
これは、腕時計に限らず、楽器でもパソコンでも、人間にでも当てはまることなのかもしれない。Swatch「ニ・ヴュ・ニ・コニュ(Ni vu ni connu)」を大阪のデパートの時計売り場で初めて見たときも、悪い癖が出たと思い、いつもより念入りに、売り場を2周して元に戻ってきた。本当はそのまま立ち去るのが鉄則だ。
しかし、先ほどから目が合っていた売り場の魅力的な女性に捕まった。過去のケースからして、商品の強烈な魅力にセールスレディが加わった状況で筆者が思い留まったケースは限りなくゼロ。オマケに価格的にはとても安いSwatchだ。心を落ち着けて、一応商品の説明を聞く。販売員はいきなり、その腕時計を手にとって、フェイスマークの出ていた文字盤にあたる時計のメカ部分をグルッと回転させてアナログの文字盤を表示、「Swatchターンオーバー」という機能らしい。
ビジネスタイムには腕時計の文字盤を露出させ、時間を気にせず何かに没頭するオフタイムのときには、文字盤を簡単に裏返す機能なのだ。この機能はSwatchの専売特許というわけではなく古くからあるのだが、Swatch「ニ・ヴュ・ニ・コニュ」はその背面のフェイスマークが赤、青、黄と3色が標準で用意され、「ご機嫌な黄色」、「ちょっとご機嫌斜めの青」、「何かよくわからない赤」の3種類をその時の気分に応じて換えて変身できる。
ヴァレリーの詩「風の精(Le Sylphe)」冒頭に出てくる「ニ・ヴュ・ニ・コニュ」はランコム社のルージュのモデルネームだと思ってはいたが、まさかSwatch社が同じ名前のチープトリックな腕時計を販売しているとは知らなかった。なかなかその意味するところは微妙で難解だ。
普段、これ見よがしにデイトナやスピードマスターを腕にしているプチリッチマンがたまに腕にするには最高のジョークウォッチだろう。しかし、この腕時計のタイトルやその蘊蓄を少しは語れないと価値やセンスは半減する可能性があるかもしれない。何事も勉強、研究そしてセンスだ。
たった7,000円のSwatchが700万円の高級腕時計にも匹敵する価値を出すかもしれない。いくら蘊蓄を用意して彼女の注目を待ちかまえていても、筆者のように、「また無駄使いして新しい変な腕時計してる……」な~んてシカとされては宝の持ち腐れだ、何事も“人生ホドホドが肝要”というのは全てに通じるのである。
交換プレートはその日の気分に合わせて3種類
ビジネスタイムは裏返してごく普通の腕時計として活躍
こうして展示されていたら、まず衝動買いはしなかった
製品名
購入場所
価格
Swatch ニ・ヴュ・ニ・コニュ
大阪阿部野橋 近鉄デパート
1F Swatch売り場
7,000円
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URL
Swatch国内オフィシャルサイト
http://www.swatch.jp/
(ゼロ・ハリ)
2004/04/28 11:00
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