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ポスト技術・価格競争。そしていま、遊び心の世界へ

ThinkPad T40と比較しても決して引けをとらないデカ電卓
 電卓が一桁1万円した時代が記憶にあるのは、既に50歳を大きく超えた人達だろう。昔、電卓は「電子卓上計算機」とか「卓上コンピュータ」とか呼ばれた時代があった。計算結果の数字を表示するテクノロジーは現在のように液晶技術ではなく、オレンジ色の暖かい光を放つ「ニキシー管」と呼ばれる真空管に似たものだった。そのため、AC電源は必須で、もちろんソーラー電卓なんてまだまだ圏外のテクノロジーだった。

 現代のように、たった1枚のフィルムのような液晶パネルで表示する仕組みではなく、多くは数字ごとに1枚のパネルを必要としたので、複数のパネルが一定の間隔で重なっており、数字によっては手前に表示されたり、奥の方に表示されたりした。その為に少し斜めから表示部を見ると、桁によってはその数字が前後し、独特の雰囲気を出していたものだった。

 そんな電卓だったが、昨今のパソコンがそうであるように、ある程度必要なテクノロジーが確立し、その量産技術が落ち着き、この世で普通の人が計算に必要とする桁数が有限のモノであるとわかると、強烈なコスト戦争になり、多くの大企業がちっぽけな電卓のシェア争いに巻き込まれた。結局マスメディアまで巻き込んだ「電卓戦争」と呼ばれたバトルで最後まで生き残ったのは、カシオ、キヤノンら数社だけだった。

 平成のいま、すでにテクノロジー製品ではなくなった電卓ではあるが、ポスト価格競争の時代にも、贈答品やオマケのサービス品として、電子手帳やPDAとは別のシンプルな使いやすさで利用されている。どんなに安い電卓であっても、Windowsのアクセサリより使いやすいと感じるのは筆者だけではないだろう。

 億を超えるWindows機やMacintoshが地球上に溢れても、相変わらず電卓は存在し、以前に比較すればはるかに少なくなったとはいえ、市場には一定の新規需要があり、毎年新しいモデルが発売になっている。

 本日ご紹介する電卓は、ポスト価格・技術戦争の延長線上から逸脱した変態プロダクトだ。しかし、実際にこのデカ電卓を使ってみると、これほど大きな電卓でありながら、使い勝手は秀逸であることがわかる。テクノロジー競争の真っ最中には、日本人が大好きな「小さくする」技術が、実際の必要の有無を真面目に追求することなく、圧倒的な市場の支持のもと、ばく進することが多い。

 そういう感覚から憶測すると、コスト戦争で疲れ切ったPCマーケットにも、しばらくすると楽しさ溢れる商品が再び登場するのかもしれない。それまでは、あまり期待せずに、予算計画等、参加者全員が常にピリピリしているようなクリティカルかつ面白くないミーティングには、モバイルPCと、それと同じくらい大きな電卓を一緒に携えて参加しよう。


一見すると、薄型のごく普通の電卓に見える 現代の見せびらかしテクノロジーの雄「ケータイ」もデカ電卓のインパクトには負ける

購入場所 店頭価格
銀座博品館 2000~3000円程度



(ゼロ・ハリ)
2004/02/04 11:09

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