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携帯電話で多人数と通話 「Sharevoice mini」

「Sharevoice mini」本体。トランシーバーに似た形状
 仲間と飲みに行く約束をしている日に限って、どうしても抜けられない仕事が入ってしまい、ひとり取り残されてしまった……という経験は、多くの人にあることだろう。それが日常的な飲み会ならまだしも、同窓会や送別会といった一生に一度クラスの重要イベントであれば、泣くに泣けない。

 とはいえ、最近は携帯電話の普及により、それらのイベントに出席している誰かに直接電話をかけさえすれば、その場の雰囲気程度は味わえるようになった。重要なイベントに参加できなかった寂しさも少しは紛れるというものだが、参加者と一人ずつ交代で喋ったりしていると、また違った寂しさを感じることも事実。電話で無理矢理イベントに割り込んでいることも省みず、どうせなら皆がチャット感覚で喋ることができればいいのに、などと考えてしまう。

 今回紹介する「Sharevoice mini(シェアボイス ミニ)」は、携帯電話のイヤホンジャック端子に接続することで、双方向のハンズフリー通信を可能にする製品である。最近の携帯電話はハンズフリー機能を内蔵している場合も多いが、あくまでも1対1での通話が前提である上、エコー対策がイマイチだったり、周囲のノイズを拾ってしまって使い物にならない場合も多い。その点「Sharevoice mini」は法人ユースでの使用を前提に開発されたモノだけに、音も明瞭で、さらに複数台を数珠繋ぎに接続することも可能なので、より多くの人数でクリアな通話を行なうことが可能である。前述のようなイベント会場に本製品を1台持ち込んでおけば、参加できなかった遠隔地のメンバーとも携帯電話でチャット感覚のコミュニケーションが取れるというわけである。わざわざ大掛かりな準備をしなくても良いという手軽さは素晴らしい。


 1対1という垣根が取り払われると、これまでと違った新たなコミュニケーションの方法が生まれてくる。前述のような1人対複数人のコミュニケーションをさらに拡張し、学生時代の同窓会を地元と都市圏の2カ所で同時開催して、音声をライブで結んだり、お子さんのいる家庭と田舎のおじいちゃん・おばあちゃんを結んで声を聞かせ合ったり、といった活用法が考えられる。近頃は常時接続を利用したビデオチャットも普及しつつあるが、こちらもヘッドセットホンを利用した1対1での接続が基本であり、「Sharevoice mini」のようなコミュニケーションには少々厳しい。本製品にはパソコンとの接続ケーブルが付属しているので、ヘッドセット代わりに使うことにより、さらにオープンなスタイルでのコミュニケーションが実現できそうだ。

 本製品は一般的なイヤホンジャック端子を採用しているため接続も簡単で、音量の調整も本体側・携帯電話側、いずれでも行なえるなど、直感的に操作しやすいのも魅力といえよう。なお、筆者の環境では確認できなかったが、利用環境によっては本製品と携帯電話双方のノイズキャンセラ機能が競合する場合があるらしい。その場合は一方のノイズキャンセラ機能をオフにすることで回避できるとのこと。

 パッケージや製品リリースでは電話会議システムの印象が強い「Sharevoice mini」であるが、要するにハンズフリーマイクなので、上記の通りアイデア1つでさまざまな活用が可能である。15,000円という価格がもう少しこなれればという気もするが、ぜひご自身の環境で活用方法を見出していただきたい一品である。


手持ちのAirH"PHONE端末と接続してみたところ。端子は一般的なイヤホンジャック端子 ケーブルは本体外周に沿って簡単に巻き取れる。持ち運びにも便利

品名 発売元 購入価格
Sharevoice mini(シェアボイス ミニ) コクヨ 15,000円



URL
  コクヨ プレスリリース
  http://www.kokuyo.co.jp/press/news/20030926-190.html

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(kizuki)
2003/12/16 11:06

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