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Kマウントユーザー待望のデジタル一眼レフ「*ist D」
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筆者が普段使っている「FA43mm/F1.9Limited」とのセット。画角は35mmフィルムカメラで66mmレンズ相当ととちょっと狭いが
コンパクトさを優先してこのレンズを付けている
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恥ずかしながら、筆者のカメラ暦はそんなに長いものではなく、発売されてからしばらく後の「ペンタックス MZ-5」を買ったのが初めてのことであり、まだ6、7年といったところだろうか。この製品は、当時、多機能化、デジタル化が進む一眼レフ(もちろん銀塩フィルムを使用するカメラ)に反して、昔に戻ったようなシンプルで操作系とコンパクトなボディが好評なカメラであった。筆者は男子としてはかなり手が小さいほうで、小指が泳ぐと一部で不評だったグリップも気にせず使えたのが良かった点だ。
最高シャッタースピードが上がり、ダイヤルの背が高く使いやすくなったMZ-3、ボディの剛性が上がったために大きいレンズを使うときの安心感が増したMZ-S(ここで操作系が変更)を経て、時代はデジタル一眼レフの時代へと移りつつあった。しかし、ペンタックスのレンズが使える一眼レフは、参考出品で存在が明らかにされるものの、なかなか発売されず、あまつさえ一度は商品化が断念されてしまったりしてやきもきさせられたものである。「*ist D」が発表された後も、発売が3カ月ほど延期されてしまい、どうなることかと思ったのだが、2003年9月6日に無事発売され、発売日に入手できた。
Kマウントレンズを多く(といっても約10本)持っている身としては、発売されただけでもありがたいのだが、しっかりとした作りといい、見やすいファインダーといい待った甲斐があったというものである。スタパ斎藤氏をはじめとしてすでに多くの評価を読むことができるが、筆者もほぼ同じような評価。背面の十字ボタンは使いにくいが、ハイパープログラムは快適だ。また先述の通り、筆者の手は小さめなのでグリップが小さいのことは気にならない。背面の十字ボタンに関しては、違う形のボタンではあるが同社の「Optio S」で不評だったものを「Optio S4」で改良している実績があるので、「*ist D」の後継機でも期待したいと思う。
APSサイズのイメージセンサーを持ち、35mmフィルム用一眼レフのレンズが使えるデジタルカメラというものは「間を繋ぐだけの商品であって魅力に欠ける」という意見も巷ではある。確かに「間を繋ぐ」という点はその通りではあると思うのだが、ユーザーがこれまでに購入してきた資産、そして製品の性能や価格のバランスを考えれば魅力がないとは言えない。カメラとしての質感は劣ってしまうかもしれないが、10万円台前半のデジタル一眼レフカメラも発売されている現在、一眼レフのレンズをお持ちならば、手を出してみてもよいのではないだろうか。
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著名なレンズ「FA★85mmF1.4ED[IF]」とのセット。「*istD」に限らずペンタックスの現行の一眼レフはみな小さいので、明るいレンズとセットにするとアンバランスになってしまうのが残念なところ。ボディが小さい点も魅力の1つなので、二律背反な悩みだ
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「FA43mm/F1.9Limited」で撮影。小型だがしっかりホールドできるため手ブレしにくいのがうれしい
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品名 |
発売元 |
購入価格 |
購入場所 |
*ist D |
ペンタックス |
185,000円 |
ヨドバシカメラ新宿西口本店 |
■ URL
製品情報
http://www.digital.pentax.co.jp/ja/35mm/ist-d/
(桜屋敷 珪一)
2003/12/12 11:19
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