|
|
 |
パラグライダーで大空を舞おう!
|
 |
 |

|
筆者の頼れる相棒、ADVANCEのAlpha3
|

|
翼を立ち上げるライズアップが完了。あと走って揚力を得て……
|
今年の9月頃、筆者は以前から興味を持っていたパラグライダーの一日体験に参加した。そして、その素晴らしさに感動し、そのままパラグライダースクールへ入会。現在パイロットライセンスを取得すべく、週末ともなれば茨城・筑波山麓のまで出かけ、高度300mにもなる空を舞い、操縦技術を磨いている。
パラグライダーは、横長のパラシュートのような機体にハーネスと呼ばれるギアを接続して、人間が機体に吊り下がるようなスタイルで空を滑空するスカイスポーツ。キャノピーと呼ばれる機体は、そのほぼ全ての素材において強度を保ち通気性を防ぐコーディング処理が施された特殊なナイロン繊維が用いられている。また、キャノピーと人間が繋がるハーネスを結ぶ無数のラインも、ケブラー材のような非常に強靭な素材が用いられている。
緻密な計算に基づいて「翼」として機能するよう設計、製造がなされたキャノピーは、DHVというドイツの評価機関によってテストが行なわれ、パイロットの技量に応じて数種のクラスに分類される。筆者が購入したキャノピーはスイス・ADVANCE社の「Alpha3」というモデル。パラグライダーを始めたばかりの初心者にも勧められる「DHV-1」という最も扱いやすいと評価される初心者向けグライダーで、日本で同製品を販売する会社では「空のともだち」とキャッチコピーを付けている。
空を滑空するパラグライダーは、もちろんパイロットが自由自在に操縦する事ができる。しかし、一般的にDHVのクラスが上がるに連れてコントロール操作が直にグライダーの挙動に影響するようになり、パイロットは高度な操縦技術が要求されるようになる。「Alpha3」はパイロットが上空で過ちを犯したときにはそっとそれを正してくれるような設計になっており、ラフな操作の結果としてグライダーが危険な状態に陥ることがないという。初心者であっても安心して安定したフライトができるのだ。
スクールでは、地上で3日間程度の教習を受けて基本的な操作を習得する。その後、数百mという高度差からの単独フライト練習に移行できる。パラグライダーの仕組みや操作がわかりやすいがゆえに、わずかな期間で高高度フライトが経験できるようになるのだが、「Alpha3」の安定性は、パラグライダーに慣れていない筆者に恐怖心なくゆったりと空を舞うという効果を与えてくれた。
パラグライダーの魅力は、こうした操作性のイージーさのほかに、機材取扱いの手軽さがある。布と糸という素材のみで構成されるキャノピーの重量はわずか5~6kg。広げればかなりの大きさになるのだが、その大きさからすれば非常に軽量な上、折りたためば両手で軽々と抱え上げられるほぼコンパクトにできる。可搬性に優れており、機材運搬やフライトにはさほど体力も要求されないため、老若男女問わず気軽の空の散歩を満喫することができる。
さて、筆者の頼れる相棒こと「Alpha3」の価格は36万円。その他機材一式の総計を含めるとおよそ65万円となった。人間が空を飛ぶために必要な道具一式、その対価としてこの値段は安いか高いか。筆者は納得できる値段だと思ったが読者の皆さんはいかがだろうか。
自然の力を借り、自然と1つになることで大空を舞えるパラグライダー。ほとんどのスクールでは体験コースがあり、1日10,000円程度でパラグライダーの醍醐味を味わえる。スカイスポーツは、どうしても敷居が高く思われがちだが、決してそんな事はないのだ。興味を持たれたら、ぜひ体験することをお勧めしたい。初めて体が浮いた時の感覚は、きっと忘れられない素晴らしい思い出になるだろう。
|
|
無事にテイクオフ。人間が鳥のように空を舞う瞬間だ
|
上空からの景観。空の散歩は一度体験したら病みつきになるだろう
|
|
骨格を持たないのがパラの特徴。折りたためばこんなにコンパクト
|
■ URL
製品情報(ジェネス)
http://www.genese.co.jp/alpha3.html
ADVANCE
http://www.advance.ch/
(古宮 創)
2003/12/09 11:03
|
|
|
|
|