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高い技術力に裏打ちされたエンジニア向け腕時計「インヂュニア」

インターナショナル・ウォッチ・カンパニーの「インヂュニア」。時計本体とブレスが一体になったデザイン。エッジが冴えシャープな印象を受ける

二重構造のケースになっているが、時計の厚さは約8mm程度。10気圧防水程度のダイバーウォッチよりも薄い値だ
 国内の時計愛好家に人気のある時計メーカーの1つが「インターナショナル・ウォッチ・カンパニー(IWC)」だ。名前から想像すると米国企業のような感じを受けるが、スイスの時計メーカーである。1868年創立の同社は、シャフハウゼンの工場にアメリカの最新工作機械を持ち込み、操業を開始した。その後、経営状態の悪化により社名変更などが行なわれたものの、IWCはスイスの代表的な時計メーカーに成長している。

 IWCはスイス政府から時計職人の養成機関に唯一認定されており、ムーブメントやケースだけでなく工具など、全てのものを自作する技術力の高い時計メーカーとして知られている。ムーブメントに関しては、同社独自開発のものもあれば、ムーブメントの部品を他社から購入し、独自の工夫を加えることで機能を追加したり、正確さや耐久性を向上させたりしているなどさまざまだ。

 今回紹介する「インヂュニア」は、日付表示機能がついた3針式の機械式腕時計だ。ケース、ブレスレットともにステンレス。インヂュニアとは、ドイツ語で「エンジニア」の意味で、一部の技術者のために設計された腕時計である。自動巻きの36石ムーブメントは、ジャガールクルト社の「Cal.889」をベースにIWCが手を加えた「Ca.887/2」となっており、ロータの材質を変更することでで巻き上げ効率を上げ、磨きや金メッキによって徹底的な仕上げを施し、耐久性や動作精度が向上している。

 機械式時計が正確に時を刻むために避けなければいけないコトがいくつかある。1つ目は湿気で、機械が錆びてしまい動作しなくなる可能性がある。2つ目は衝撃、つまり精密機械である機械式腕時計は落としてしまったりすると、子細な部品が変形し正常な動作ができなくなる。最後の1つが磁気である。特にヒゲゼンマイと呼ばれる部品が磁気を帯びると、とたんに時計の精度が狂い始めるのだ。

 インヂュニアは、これら機械式に苦手な環境に対処するための工夫がなされているが、特に磁気に対して強い時計として開発されている。時計の心臓部となるムーブメントが軟鉄の厚いケースで被われ、磁気を遮断しているのだ。外から見えるステンレスのケースの中に、ムーブメントを収めた軟鉄のケースが耐衝撃性の部品によって支えられている構造になっている。この二重構造のおかげで、一般の機械式腕時計に比べて80000A/mという環境にも耐えられる桁外れの耐磁性を実現している。余談だが、インヂュニアには50万A/mという環境にも耐えうる超絶モデルも数少ないが存在していた。


 「インヂュニアは一部の技術者のために開発された」と前述したが、それは発電所の職員やレントゲン撮影技術者など極めて強い磁気にさらされた環境でも、きちんと動作する時計として開発されたものなのだ。現在では、一般家庭でもスピーカーやCRTを使ったTVの近くは磁気が強く、時計に良くないと知られているが、その他にも電子レンジやパソコン、エレキギターなどの楽器の近くも機械式時計には厳しい環境だ。

 インヂュニアは、機械を収めた軟鉄製のケースがフローティング構造になっており、耐磁性だけでなく、耐衝撃性も向上されている。それだけでなく、ねじ込み式リューズなどの採用により12気圧までの耐水性も実現している。このように、一見スマートでドレッシーな時計に見えるかもしれない「インヂュニア」だが、実は耐磁性/耐水性/耐衝撃性を備えた究極の実用機械式腕時計に仕上げられているのだ。クロノメーター規格をパスしたムーブメントを搭載しているため精度も高く、一度オーバーホールを経た現在でも日差+1、2秒という精度を保っている。

 ちなみに現在この製品は生産されていない。筆者ははっきりとした理由を知らないが、単に実用性を求めるのであればG-SHOCKのようなデジタル時計で十分だということなのだろう。確かに機械式腕時計は、実用性というよりは趣味性が極めて高いと理解してはいるものの、インヂュニアのように実用性も追求したシンプルな機械式時計が無くなってしまうのは極めて残念な思いだ。


実用時計にふさわしく、文字盤は時刻を読みやすい白を選んだ。白のほかに黒色の文字盤も存在する IWCの時計のリューズには「魚」が記されたものがある。これは防水時計であることを示している。インヂュニアは12気圧までの耐水性を誇る

品名 発売元 購入価格
インヂュニア ref. 3521-001 インターナショナル・ウォッチ・カンパニー 60万円 (1999年)



URL
  インターナショナル・ウォッチ・カンパニー(英文・独文)
  http://www.iwc.ch/


(うずまき天符)
2003/10/31 11:07

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