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チープな複合折衷商品「ペンカリキュレーター」はジンクスを破るか!?
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よくあるペンと電卓の複合折衷商品だが……
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大昔から、テクノロジー製品の複合商品は唯一の例外である「ラジカセ」を除いて、そのほとんどが売れないと相場が決まっている。昔ならデジタル腕時計にテレビ機能をつけたモノや双眼鏡にラジオ機能を付加した商品。最近では、同じく双眼鏡にデジカメ機能を搭載した商品などがそれら売れない商品の最右翼だ。ほかにもう1つ、それら商品には共通することがある。全部、筆者は購入してしまっているのだ。
本日ご紹介する複合折衷商品は、過去の多くの複合商品よりはるかにチープで、何らかの理由で使わなくなってもその経済的、空間専有的リスクは限りなく小さい「複合折衷入門商品」だ。「ペンカリキュレーター」と超イージーなネーミングをされた計算機付きペンは、小さな複合商品だけにそれなりの工夫の跡があちこちに見える。
まず、人間が指先で固定して文字を書くというボールペンには、自ずとそのサイズに上限がある。しかし電卓機能を封じ込めるには、逆にそれなりの大きさが要求される。双方の条件をうまく満たすために、過去の同様のペン電卓は、超小さな電卓キーの入力用に、専用スタイラスや別のボールペンのペン先を利用することが多かった。ところがこの方法では、必要な時に専用スタイラスが見あたらず、別のペンの持ち合わせもなかったりして、小さな電卓キーを押す操作が不可能となる場合が多かった。
ペンカリキュレーターは、本体以外のモノに依存することなく、ペンをポケットなどに固定するためのクリップを活用して電卓キーを入力する方法を考案した。電卓機能を使わない時には、透明のクリップ部分はうまく電卓キーの全面を保護する。電卓入力モードにする時には、クリップ部分を回転させ、クリップの先の凸部分で電卓のキーを押す形式で、目的の小さな電卓キーを確実に入力できる。クリップ部分の回転で実現するX軸の移動と、クリップ部分をペンに沿って前後するY軸の両操作で、3行6列にマッピングされた全てのキートップの任意のキーを思い通りに入力できる構造だ。
安価なペンカリキュレーターだが、ごく普通のペンサイズにフル機能の電卓を収め、入力に多少の慣れが必要とはいえ、ここまでまとめ上げたアイディアは優秀で価格性能比にも優れる。出張や海外旅行にぜひ1本持って行きたい一品だ。
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ごく普通のボールペンサイズに電卓機能を凝縮してインテグレーションした
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クリップの凸部を利用して目的の任意のキーに確実にアクセス
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品名 |
店頭価格 |
発売元 |
ペンカリキュレーター |
神保町 三省堂書店「自遊時間」 |
600円 |
(ゼロ・ハリ)
2003/10/10 10:55
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